セリフ詳細

「彼はついに、火中の栗を拾いに出たものです。自ら手を焼くにちがいありません。情報なおつまびらかでありませんが、荊州の兵力を二分して、その一をもって蜀に入り、長途のつかれを持つ兵をして、強いて国境の嶮岨(けんそ)()らしめ、今や漢中の張魯(ちょうろ)と、血みどろの戦をなしていると聞こえまする。思うに、呉の無事なる兵をもって、荊州の留守を突かば、一鼓して、彼の地盤はくつがえりましょう」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第120話、連れ去り

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。