セリフ詳細

「劉備は一世の英雄。いかに切歯(せっし)したところで、彼が正陣を布いているうちは、打ち破ることはできない。ただ長陣となっては、この炎暑と病人の続出と、士気の()することは、如何ともすることができず、ために、水辺へ陣を移したのだが、それにも入念に計を設け、わざと弱々しい老兵軍をのこして我を誘い、自身は精鋭をそろえて、谷間にかくれていたものだろう。しかし、三日を待つといえども、わが呉軍がうごかないので、ついにしびれを切らして立ち去ってしまった。――順風徐々と我に利あり、見給え諸君、もう十日も出ないうちに、こんどこそ蜀軍は四分五裂の滅亡を遂げるから」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第155話、夷陵の戦い

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。