セリフ詳細

「袁紹の尊傲(そんごう)無礼はこの事ばかりではない。日ごろ帝の御名をもって政務の文書を交わしても、常に不遜の辞句を用い、予を一吏事のごとく見なしておる。――いつかはそのおごれる鼻をへし折ってくれんものと、じっと隠忍しておるがいかんせん、冀州一円にわたる彼の旧勢力も、まだなかなか……自己の力の不足をかえりみ、独り嘆じている程なのに、この上北平を攻めるものだから兵力を貸せ、食糧を貸せとはどこまで予を(くみ)しやすしと思っているのか底の知れぬ横着者ではある」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第58話、偽撃転殺の計、虚誘掩殺の計

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。