セリフ詳細

「その人の生地は瑯琊(ろうや)陽都(ようと)山東省(さんとうしょう)・泰山南方)と聞き及んでおります。漢の司隷校尉(しれいこうい)諸葛豊(しょかつほう)後胤(こういん)で、父を諸葛珪(しょかつけい)といい、泰山の郡丞(ぐんじょう)を勤めていたそうですが、早世されたので、叔父の諸葛玄(しょかつげん)にしたがって、兄弟らみなこの地方に移住し、後、一弟と共に、隆中に草廬(そうろ)をむすび、時に耕し、時に書をひらき、好んで梁父(りょうほ)の詩をよく吟じます。家のあるところ、一つの岡をなしているので里人これを臥龍岡(がりゅうこう)とよび、またその人をさして臥龍先生とも称しています。――すなわち、諸葛亮(しょかつりょう)(あざな)孔明(こうめい)。まず当代の大才といっては、拙者の知る限りにおいて、彼をおいては、ほかに人はありません」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第85話、徐庶

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。