セリフ詳細

「貴公とおれとは、同窓に書を読み、幼時から共に将来のことを語ったこともあるが、今日、呉の三軍をひきい、身は大都督の高きに在り、呉君は自分を重用して、自分の言なら用いてくれないことはない。こんなにまで、立身しようとは、あの頃も思わなかったよ。ゆえに今、古の蘇秦(そしん)、張儀のような者が来て、いかに懸河(けんが)の弁をふるってこの周瑜を説かんとしても、この心は金鉄のようなものさ。いわんやひと腐れ儒者などが、常套的な理論をもって、周瑜の心を変えようなんて考えてくる者があるとすれば、これほど滑稽なことはない」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第97話、蒋幹の暗躍

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

244,874 views

青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。