セリフ詳細

「わからんか、お前たちには。すでに蜀軍は陸に四十余ヵ所の陣屋をむすび、今また数百里を水路に進む。この蜿蜒(えんえん)八百里にわたる陣線に、その大軍を配すときは、蜀七十五万の兵力も、極めて薄いものとなってしまう。加うるに、陸遜の陣を()いて、水路から突き出したのは、劉備が運の極まるものというべきだ。古語にもいう――叢原(ソウゲン)ヲ包ンデ(タムロ)スルハ兵家ノ(イミ)――と。彼はまさにその忌を犯したものだ。見よ、近いうちに蜀は大敗を招くから」


作品タイトル:三国志

エピソード名:第155話、夷陵の戦い

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。