セリフ詳細

「誰やら為体(えたい)が分りませぬ。われわれどもが、今日のお迎えのため、勢揃いして山上からおりてまいると、途中一名の浪人者が、馬をつないで路上に鼾睡(かんすい)しています。先頭の裴元紹が、退()けと罵ると、山賊の分際で白昼通るは何奴かと、はね起きるやいな裴元紹を殴り倒してしまったのです。――それっと手下の者ども、総がかりとなって、相手の浪人を取り押さえようとしましたが、その者の膂力(りょりょく)絶倫(ぜつりん)で、如何とも手がつけられません。およそ世の中にあんな武力の持ち主というものは見たこともありません」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第75話、集結

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。