セリフ詳細

「関羽将軍には注意するまでもないと思うが、戦うにはまず敵の実質を知ることが肝要です。長沙の太守韓玄(かんげん)は取るにも足らん人物だが、桂陽、武陵と違い、久しく彼を(たす)け、よく長沙を今日まで経営して来た良将がひとりおる。その人はもう年六十に近く、髪も(ひげ)も真っ白になっているだろう。しかし、戦場に立てば、よく大刀を使い、鉄弓を引き、万夫不当の勇がある。すなわち湖南の領袖(りょうしゅう)黄忠(こうちゅう)という――。ゆえに決して軽々しくは戦えない。もしご辺がそれに向うなれば、さらに、三千騎をわが君に仰いで、大兵を以て当るべきだろう」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第107話、魏延

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。