セリフ詳細

「荊州の劉表を味方にしても、大局は決しますまい。何となれば、彼には大国大兵はあっても、雄図がありません。ただ国境の守りに怯々(きょうきょう)たる事なかれ主義の男です。――あんな者に労を費やすよりは、むしろ南方の呉国(ごこく)孫策(そんさく)の勢力こそ用うべきでありましょう。呉は、大江の水利を擁し、地は六郡に、()は三(こう)にふるい、文化たかく産業は充実し、精兵数十万はいつでも動かせるものとみられます。いま国交を求むるとせば、新興の国、呉を()いてはありません」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第75話、集結

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。