セリフ詳細

「それはまだ孫権の官位も軽く、驃騎(ひょうき)将軍南昌侯という身分に過ぎないからでした。けれどもこれからは呉王と称して、陛下ともわずか一階を隔つる身になってくれば、自然心は(おご)り、勢威はつき、何を云い出してくるかわかりません。そのとき陛下が逆鱗(げきりん)あそばして討伐の軍を発せられましょうとも、世人はそれを見て、魏は江南の富や美女を(かす)めんとするものであると口を揃えて非を鳴らすでしょう」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第151話、呉王

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。