セリフ詳細

「およそ、将たる人は、天文に通じ、地理に(くわ)しく、陣団の奇門を知らずしては、いわゆる将器とはいわれますまい。雲霧の蒸発などは、大地の気温と、雲行風速を案じ合すれば、漁夫のごとき無智な者にすら、予測のつくことです。三日のうちと周都督へ約したのも、そうした気象の予感が自分にあったからなので、もう意地悪く周都督が、わざとこのことを、七日先や十日先に仰せだされたら、孔明もちと困ったにちがいありません」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第98話、十万本の矢

作者名:畑山  hatakeyama

111|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。