セリフ詳細

「こんどの戦闘中、ひそかに、それがしが矢倉のうえから見ていると、曹操は、城攻めにかかる前に、三度、この城を巡って、四門のかためを視察していました。――そして彼がもっとも注意したらしい所は、東南の(たつみ)の門です。――なぜ注意したといえば、あそこは逆茂木(さかもぎ)の柵も古く、城壁も修理したばかりで、(かわら)は古いのと新しいのと不揃いに積み畳まれている。……要するに、防塁の弱点が見えるのです」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第58話、偽撃転殺の計、虚誘掩殺の計

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。