セリフ詳細

「この洪水は、長雨の山水が(かさ)んだものゆえ、急にはひかぬにせよ、半月も待てば必ずもとにかえる、情報によれば、許昌(きょしょう)地方もこの水害に(おか)され、飢民は暴徒と化し、百姓は騒ぎ乱れ、事情は刻々険悪な状態にあると承る。――しかも関羽の軍が、その鎮定におもむかず、乱にまかせているのは、もし軍を割いて、それへ向えば、たちまちこの樊城(はんじょう)から後を追撃されるであろうと、大事をとって動かずにいるのです」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第142話、矢傷と油断

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。