セリフ詳細

「実は、愛児の病も()え、山野の雪も解けはじめたから、多年の宿志たる上洛(じょうらく)の兵を催して、一挙に曹操を(たいら)げようと思い立った。――ところが、臣下の田豊(でんほう)が、()(いさ)めていうには、今は攻めるよりも守る時期である。もっぱら国防に力をそそぎ、兵馬を調練し、農産を内にすすめて、坐りながらに待てば許都の曹操はここ二、三年のうちにかならず破綻(はたん)をおこして自壊する。その時を待って一挙に決するが利じゃ――と申すのだが」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第71話、関羽と赤兎馬

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。