セリフ詳細

「わが夫を殺した者は、辺洪ということになっているが、(わらわ)は信じません。真の下手人は、都督(ととく)媯覧です。(うらない)のうえでいうのではない、証拠のあることです、そなた達へ向って、口にするも恥かしいが、媯覧は妾に道ならぬ不義をいどみかけているのです。そこで調べてみると、辺洪は媯覧に首を切られる前に、約束がちがう。この悪党め。張本人は、貴様たちでないか。といっていたそうです。おそらく、辺洪に殺させて、その罪をすべておっかぶせたのでしょう。晦日の夜に来るように約束してあるので、そのときは、妾の声を合図に、躍りかかって、良人の仇を刺して()も。どうかこの身に力をかして賜もれ」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第87話、江夏

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。