あの時のことが脳裏から消せない

[歴史]

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背ばかりひょろ長くて、お蚕さまの顔を怖がる弱虫で、手先が不器用で、頭が良くて、僕に面白い話をたくさん聞かしてくれる。

僕には優しいこの叔父が、僕は好きだった――。


蚕種で栄える文明開化の田舎町。
点消方がガス灯に火を入れ初め、人々がざわめく夕暮れ。
小さな男の子と年若い叔父は、花街をそぞろ歩く。
――このことは、内緒。誰にも秘密。

目次

完結 全1話

2021年03月31日 15:23 更新

登場人物

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ふんわりガス灯の匂いがする

明治の後半でしょうか? 独特な雰囲気、江戸とも昭和とも違うリアルでありながら、絵本を読んでいる感じがしました。 この町は、きっと今でもガス灯の匂いが染み込んでいるのでしょうね

返信(1)

かつての文豪が

書いたような素敵な短編小説ですね。もはや歴史小説のジャンルから突き出ている。神光寺さんの引き出しの多さに最敬礼! 

返信(1)

瓦斯灯の下から

面白かったです! この短いお話の中に見事に〈時代〉と〈人物〉が描き込まれていて、私も瓦斯灯の影から覗いているような気分に浸らせていただきました。優しくて愛しい叔父と甥の姿が今も目裏にチラついて離れません……

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小説情報

あの時のことが脳裏から消せない

神光寺かをり  syufutosousaku

執筆状況
完結
エピソード
1話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
明治時代, 掌編, 【2000字歴史】, 短編
総文字数
1,991文字
公開日
2021年02月02日 15:13
最終更新日
2021年03月31日 15:23
ファンレター数
3