第8話 『センス・オブ・ワンダー』

文字数 534文字

レイチェル・カーソン
上遠恵子(かみとおけいこ)
森本二太郎 写真
新潮社
1996.7.25発行 2018.4.5 62刷

不思議なものや神秘的なものに出会ったとき、目を見はる感性、それがセンス・オブ・ワンダーだ。レイチェル・カーソンのほかに、例えばムーミン童話を書いたフィンランドのトーヴェ・ヤンソンもその感性を持ち続けたと思う。

電車で出かけても、旅行に行っても、私の行く先は美術館だったり書店だったりする。静かな森や、小鳥がさえずる場所を目標にしたことはない。そんなところは、単に足が疲れてへとへとになると思っていた。

だが、レイチェル・カーソンの本を読んだ今は、もうすぐ京都に小旅行をして、その目的はレトロ建築と喫茶店なのだが、その間に少しでも風の音、小鳥の歌声に耳をかたむけ、ぼーっと突っ立って包まれてみようと思うようになった。

本を読んで面白かった、というのは感想だ。本を読んで、近所の木に何か生物みたいなものがくっついているが、あれは木と共生しているのか? と疑問を持った。レイチェルの本を読まなければ、きっと「気持ち悪い」と思っただけだろう。いつか、調べてみたい。

今度フィンランドに行ったら、ヌークシオ国立公園を友達に案内してもらって、かの美しい国の自然に耳をかたむけようかと思う。


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み