第15話 オレはエスカミーリョ!
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銃口からはまだ煙が。
ホセはゆっくりとその銃を肩から下ろし、両手を上げて近づいてくる人影に目を凝らします。
絶句するホセ。
とんだ強敵が現れたものです。
しかしここは譲るわけにはいきません。
短剣を取り出し、決闘の意志を見せるホセ。
エスカミーリョもようやく事態を理解します。
エスカミーリョも短剣を取り出し、決闘に応じます。
がむしゃらに攻撃を仕掛けるホセ。
血みどろの戦いに慣れたエスカミーリョは、ひらりと身をかわします。
エスカミーリョはホセを馬鹿にして、最初は軽くいなします。
しかしホセの方も、軍隊で鍛えられた身です。戦いは互角に持ち込まれ、激しい剣戟が繰り広げられます。
ホセは一瞬の隙を突き、エスカミーリョの喉元に短剣を突きつけましたが……
こちらは香港での公演より。
オペラはヨーロッパで発展した文化なので、非ヨーロッパ圏の舞台は低く見られがち。しかし高い歌唱力を誇る歌手は各国にいて、この動画もかなりのレベルです。
ホセ役の莫華倫さんは、中国三大テノールの一人だそう。
剣を交える前に、テノールとバリトンが声をぶつけ合っています。オペラならではの決闘の表現です。
カルメンに引き続き、ダンカイロたちが駆け寄ってきて、ホセとエスカミーリョを引き離します。
エスカミーリョはすんでのところで命を拾いました。
ホセも肩で息をしています。
ダンカイロはエスカミーリョに帰るよう勧め、エスカミーリョの方もそれを了承します。
すっとカルメンに近づくエスカミーリョ。
カルメンもまんざらではない様子で微笑みを返します。
それを見て再びかっとなり、エスカミーリョに飛び掛かろうとするホセ。
人々はホセを取り押さえます。
去って行く姿までが華麗なエスカミーリョ。人々とカルメンはうっとりと見送りますが、ホセだけは苦々しい表情をしています。
とはいえ今は、危険な密輸の真っ最中。
ダンカイロはパンパンと手を叩き、人々を仕事に引き戻します。
人々は動き出しますが、そこでレメンダードが大声を発します。