セリフ詳細

 その結果どうなったか。
 誇りも分別もない、ただ血に飢え、腹が減れば襲い掛かり挙句の果てには眷属にすらせずゾンビとして人間を使役するだけの、ただの化け物が跋扈するばかりではないか。吸血鬼とはもっと慎み深く、かつ誇り高き存在だった。今はその影も形も無い。
 私は怒りに震えている。もはや一刻の猶予もならぬ。
 今こそ吸血鬼の再教育が必要である。下等で下種な吸血鬼はこの際排除し、今一度我ら吸血鬼の誇りを取り戻さねばならない。
 その際にはアゼル殿やマオウ殿の協力も仰ぎたい。
 詳細についてはまだ詰める必要があるので、その時が来たらまた連絡する。
 以上、よろしく頼む。

作品タイトル:DJマオウのデッドオブナイトラジオ

エピソード名:アゼルが斬る!のコーナー

作者名:綿貫むじな  drtanuki

92|ファンタジー|完結|25話|115,713文字

ファンタジー, 魔王, ラジオ, チャットノベル大賞

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ここは魔物が君臨する世界。
人間が支配する世界を「表」とするなら「裏」の世界と言うべきか。
裏世界の魔物たちを統べる魔王が、いったいどういう訳かラジオ放送を始める。
魔王が飛ばすのはプロパガンダか、はたまた本当に普通のラジオなのか?
全てはラジオの電源を点けてみればわかる。聞いてみよう。