セリフ詳細

からくさ図書館来客簿』の仲町六絵さんの別のおはなし。

舞台は同じく歴史深い京都なのだけれど、今度は普通の人間が主人公。やはり長い歴史をもつ金沢から越してきた、大学に入ったばかりの兄と製菓学校に通う妹の二人。


普通の人間とはいっても、少々(?)霊感のようなものは持っているようで、お兄さんのほうは小さい頃、白山神社でうさぎの姿をした「あやかし」に出会い、言葉を交わしたことがあるのだといいます。何かの見間違いか勘違いかとすっかり忘れていたのだけれど、京都に越してきて、また不思議な白うさぎと出会って……。

というところから始まるのは、例によって心優しい「あやかし」たちと、彼らの物語を綴ることになってしまった兄妹のストーリーです。

前作は図書館という空間や「本」がサブテーマだったのですが、今回はズバリ「食」。

兄妹はあやかしたちから全国津々浦々の美味しく新鮮な食材を受け取ることで物語を綴る仕事を請け負うことに……。

この、なんとも、日本人の胃袋に訴えかける美味しそうな描写は読んでるだけでとってもお腹がへってきます><


個人的に京都より金沢のほうが馴染み深いせいもあって、いろいろ知っている場所や市場や食材が出てきてうれしかったり。兄妹の実家の食器屋さんも、ああ、あそこがモデルかな? なんて思ってにやにやしていたり。

きっと京都に詳しい人は例の図書館とおなじく場所がわかって楽しいんだろうなあー。

京都もゆっくり遊びにいきたいわ〜。そしておばんざい食べたい!


あとうさぎかわいい!☆


作品タイトル:らせんの本棚・IV

エピソード名:『あやかしとおばんざい』

作者名:神楽坂らせん  K_rasen

58|創作論・評論|完結|104話|95,832文字

レビュー集, SF, ファンタジー, 実用書, マンガ, コミック, その他, もろもろ, なんでも, ござれ

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【電子書籍化しました!】

星図にも載っていない辺鄙な宙域のはるか奥地、銀河の西の渦状椀のそのはての、地味な隅っこのそのまたはずれに、何の変哲もない小さな黄色い太陽があった。
いくつかの惑星がその重力圏にぶらさがって悠久の昔から飽きもせずくるくると回っていたのだが、その中の、大体一億五千万キロメートルほど太陽から離れたあたりの軌道に、これまたぱっとしない青緑色の惑星があり、このあたりでは地球と呼ばれていたそうだ。
その地球の一角で細々と運営されているGoogle+という過疎SNSの中の、これまたはずれのほうに『本が好きコミュニティ』というささやかな本好きがあつまるコミュニティがあった。
これは、その『本が好き』コミュニティにアップされた、【神楽坂らせん】による本のレビューをアトランダムにコレクションする摩訶不思議なレビュー集である。

※レビューの対象は児童文学からファンタジー、SF、コミックから実用書などなど、とくにジャンルは定めていません。本好きがてきとーに手に取って面白かった本を中心にお送りします。

※各話ごとに一冊(または1シリーズ)の紹介を基本にしています。もともとアトランダムに紹介していますので、どの話から見ていただいてもOKです。お好きなお話からどうぞ♪

※「らせんの本棚」①~③までは、某Kindleでひっそりと電子書籍として出版しておりますので、(アンリミテッド会員ならタダだよ!)古き良き時代の電子の本棚をご覧になりたい方は、そちらのほうをご参照ください。

※各レビューに掲載しております書影などの著作権は各出版社・著者に帰属します。

※電子書籍版は https://www.amazon.co.jp/dp/B07BPCVZBL となります。2018年3月26日夕刻より5日間無料キャンペーンしますのでぜひどうぞー♪