奴隷装の肉贄
文字数 3,295文字
淫魔――淫らなる魔物。
そう呼ぶ他にない超常の存在。
麗火が奴らと遭遇したのはモデルとして絶頂にあった頃のこと。以来、彼女の人生は一変した。
淫魔に襲われた者にはふたつの末路がある。
ひとつは自らも淫魔となる道。
吸血鬼に噛まれた者が吸血鬼になるように、血の渇きの如き淫らな欲望のままに生きるのだ。
もうひとつはそうなるまいと抗う道だが――淫魔が最も愛するのはそういう者を堕落させることだった。
かつての麗火のように――愛玩性奴としてあらゆる恥辱を受け、それを自ら望むようになるまで。
両腕は背面にひとつにまとめられ、大きく反りかえった仰向けの上半身。
乳房には革ベルトのような拘束がとぐろを巻いている。
下半身は開脚状態に固定。
股に食い込んだ鎖縛りが充血した小ぶりな陰唇をはみ出させている。
麗火がやったことではない。
淫魔の体液を浴びることで発現し、犠牲者が快楽の虜となるまで責めるのを止めない。
有希の胸元に妖しく光を放つ淫痕が彼女の奴隷装の根源だった。
あのとき試みた切除は間に合わず、連れ帰り、意識を取り戻した彼女に事態を説明する短い間でここまでの変態を遂げたのだ。
全て麗火のときと同じだった。
そして、奴隷装は行動の自由を奪うだけではない。身体の内も外も淫乱化させる。
皮膚を浸透して流し込まれる快楽のエキスは宿主の性感を高め、性欲が異常増進した常時発情状態にし、体形すら肉感的に造り替えてゆく。
だが、その恥ずかしいという感情すら快感となり、やがては屈服を至上の幸福と受け入れるまでになる。
それが奴隷装の強力な調教プロセス。
ストイックを信条とし、それを誇りとしていた麗火ですら一度は堕ちたほどの。
有希の悶え方が激しくなっていく。
湧き上がる淫欲から逃れようと右に左に転がり、あるいはビクビクと痙攣し。
隠しようのない肉体の恥部を晒すことで感じる羞恥。それに紛れる快感。
際限なく溢れる愛液はシーツに大きな染みを作り、火照った肌に浮かぶ珠の汗から立ち昇る牝芳香が室内を満たす。
手に入るのは魔物の超常的戦闘力。
そうして麗火は彼女の主人であった淫魔侯爵と、その配下たちを倒したのだ。
復讐と淫惨な戦いの日々からの引退。
そして、平穏が訪れたと思っていた。
奴隷装を支配しても変身すれば性感は倍になり、しかもそれは蓄積される。
数年ぶりの今日の戦いでも、たった数秒で肉欲に呑まれそうになった。
麗火にはもう長時間の変身に耐えるだけの余裕は残されていなかった。
だから――
繰り返し全身に広がるエクスタシーを必死に無視しようとする有希。
しかし、それを察知した奴隷装によって乳房は飛び出すほどに強く絞り上げられ、クリトリスは激しく苛めたてられる。
淫水はもう、溢れるを通り越し、びちゃびちゃとまき散らされるほどだ。
麗火の見守る前で奴隷装は更に成長し、眼を覆われ、有希の頭部で露出するのは艶めかしい唇と喘ぎ泳ぐ舌だけ。
全身も同様で今や緊縛というよりもラッピングに近い。
わずかに露出を許された乳首、膣口、肛門。それらのぬるつく肉色がいやらしい。
淫らな体液をだらだら垂らして有希が懇願する。ビクビクと痙攣する肢体。
逡巡の末、麗火は意を決した。
それはすなわち、麗火自身の免疫力の低下を意味する。
淫魔との戦いなど到底できるものではなくなる。
有希の奴隷装がボコボコと沸騰するように蠢く。時間はない。
呪われた衣装に覆われた部分に鈍悦が走る。
それに耐え、ありったけの精神力で奴隷装の股間に免疫注入のための器官を生成する。
すなわちペニスだ。
男性の器官は、眼前の有希の姿に反応して怒張を始めた。
もちろん、その勃起感覚は通常の数倍の痛悦となって襲いかかる。
弾けそうな射精欲に喘ぎながら麗火は有希の腰を抱え上げた。
悶える娘のバックリと開いた裂肉の中心に当てがう。
突き入れようとして柔らかい抵抗を感じ、そこに処女の門を発見する。
女だからこそわかるそのかけがえのなさ。
だが、もう戻れない。
唇を食み、舌を吸ってやりながら、麗火は全てを熱裂の中に埋めきった。そして繊細に動かし始める。
二人の体温が柔らかな秘孔の中でひとつになっていく。
カースドレッサー麗火(トーク版) はここまでです。
全ストーリーは「二次元ドリームマガジンVol.102」(2018年8月17日発売)に掲載されています(カラー挿絵:ボリス先生)
※トーク版ではありません。
全国の書店ならびにキルタイムコミュニケーション様公式電子書籍販売サイト「デジタルブレイク」やアマゾンなど、各オンライン書店でバックナンバーを購入できます。
過激でエッチな内容であるため、直リンクしておりません。
お手数ですが検索してお探しくださいm(_ _)m
↓コピペして検索↓
二次元ドリームマガジン 10月号 vol.102
アマゾン