第3話 カナトside

文字数 492文字

『まだ起きてる?』

 そうリサにメッセージを送るとすぐに「起きてるよ〜」と返ってきた。リサと個人メッセージでやり取りするようになったのは自粛期間が始まってすぐ、僕がリサに告白し彼氏彼女の関係になってからのことだった。それまで3人のグループでメッセージをやり取りすることはあったけど、個人でなんて風邪で休んだタクトのプリントの話とか事務的なことしか送ったことがない。

『眠い?』
「まだ眠くnyいよp」
『いやだいぶ眠そうじゃん』
なんてくだらないやり取りを続ける。

『僕とリサが付き合ってるなんてタクトが知ったら驚くかな?』
「だろうね〜けど、タクトには付き合ってること内緒だからね?」
『もちろん』

言われなくても内緒にするよ。
 僕はタクトと違って快活で人気者な人間でもないしスポーツも苦手。正直、僕が女子だったら僕じゃなくてタクトの方を選ぶと思う。顔は同じだし。タクトが本気を出せば僕なんてあっという間に捨てられる。
 僕はずるいから、せっかく恋人になれたリサを奪われたくないんだ。

『おやすみ』
「おやすみ」

 今度こそ本当のおやすみのメッセージを送りあった。

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