私立香炉高校 森本未来の場合

文字数 700文字

感謝と感動の卒業へ      森本 未来
 私、森本未来はこの春、皆勤でわが母校を旅立ちます。私は、このことが信じられません。
 私が中学受験を決意したのは、小学四年生の時でした。今思えばとても些細な事でしたが、とある事がきっかけで私は学校に行きたくなくなりました。完全な不登校ではなかったけれど、私の居場所はここじゃないと感じていました。
 当時通っていた塾の先生はそんな私に
「学校に行かなくてもいい。とりあえず、自習室に来いよ」
と言ってくれました。問題発言とも取れそうだけど、私はとても楽になりました。そして外の世界を目指すことが出来ました。いまでも感謝でいっぱい、恩師です。
 中学に入ってからは、今まで毎日が楽しくて仕方がありませんでした。どれだけつまらない授業があっても、学校に躊躇なく足を踏み入れるということがどれだけ幸せなことか、私は誰よりも実感しているつもりです。
 小学校の卒業式、私は涙が止まりませんでした。この場所から離れられるのがとても嬉しかったから。
 でも、今は違う。もう泣きそうなんです。部室棟、色んな所傷つけてごめんなさい。全国まで連れてってくれてありがとう。東校舎の昇降口、毎日毎日私たちを待っていてくれてありがとう。先生方、喜怒哀楽、本気で毎日関わってくれてありがとう。七四期のみんな、楽しい六年間(三年間)をありがとう。みんなのおかげで私は大きな壁を乗り越えることが出来ました。家族のみんな、色々迷惑かけてごめんなさい。一生かけて恩返しします。そして六年前の私。辛かったね。でも、香炉中学・高校を選んでくれてありがとう。あなたのおかげで、今度はちゃんと卒業式、泣けそうだよ。
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