第13話 羞恥喪失! M探偵の秘部の変化!
文字数 2,146文字
M探偵こと奥葉ジン子は、病院のベッドに横たわりピクリとも動かなかった。
海中で意識を失ったジン子の身体を引き上げた冴渡は、ぐったりしたジン子を見て「死ぬな、死ぬな」と何度となく叫んでいた。
そう。ジン子は今まさに死の淵を彷徨っていた。
ジン子が目を開くと真っ白な部屋の中に、ジン子の母雅代が立っていた。派手な色のミニスカートでこれからディスコにでも踊りに行こうかという格好だ。
「ここは……? ママ!」
「ジン子、わたしのジン子……よく頑張ったわね」
「ママ! わたし……死んじゃったの?」
「ごめんね……わたしが遊んでばっかりいたから、あなたをいつも一人っきりにして……」
「ううん。いいの。だからわたし一人遊びが好きになって、そのおかげで今の能力に気付けたから!」
雅代はこみ上げる涙を堪えて、
「本当にごめん……」
「謝らないで! わたし幸せだった。冴渡さんっていう素敵な人にも出会えたから! これからはママと一緒かなぁ?」
「いいえ……まだダメなの……。ママ、神様にずっとお願いしてるの。ジン子が普通の幸せを手に入れるまでジン子を死なせないって。実はね。神様とは今、ちょっと良い仲なの」
その『ちょっと良い仲』の時、雅代は恥ずかし気に言ったので、ジン子は『ははぁ~ん、さすがお母さん』と一瞬で理解した。
「神様はいいって言ってる?」
雅代はニッコリ笑って、
「もちろん……でも神様、特別な力を使うから、少しだけジン子の力を貰うって……」
「……え……?」
「じゃぁね。ジン子。次会うときは……神様がパパかもよ♪」
ルンルン気分で走り去っていく雅代だった。
ジン子は霊界においても同じテンションで過ごしている母・雅代を若干殺してやろうかと思った。
病院では、必死になった冴渡の指示でジン子の全裸をみんなでチェックする事になっていた。
ざわざわと看護婦や医師、病棟の入院患者などが集められ、
「じゃこれからM探偵の全裸を公開する。みんな見てくれ」
と、冴渡がジン子の上半身をさらけ出した。ジン子の巨乳がギャラリーたちの目前に出る。
『おおぉ!』と男性陣から歓声が上がった。
「じゃ、次は下だ」
「ちょっと待ってくれ。なぜ意識を失っている女性の下半身を確認するのですか?」
医師の沖菜月が怪訝に冴渡に尋ねた。
「こいつは羞恥そのものなんだ。これで目覚めるってことだって十分に有り得る」
「ばかな! 彼女は生死の境をさまよっているんですよ!」
冴渡は沖菜月の胸ぐらを掴み上げ、
「お前にM探偵の何が分かる!? 大勢の目の前で下半身をさらすことで、M探偵は目を覚ます! おれはそう信じてるんだ!」
そう言うと冴渡はジン子の腰のあたりに手を当て、ブリンッとパンティをずり下げた。
「お前、何をしているか分かっているのか!?」
沖菜月が冴渡を止めようと動き出すと同時に、周りのギャラリーたちが沖菜月を羽交い絞めした。
冴渡はニヤッとする。
「さぁ。これがM探偵の秘部だ! よく見ろ!」
ガバッ!
冴渡がジン子の両足を広げてM字にしたとき、ジン子の悲鳴が病室に響いた。
「いやぁぁぁぁ!!」
一瞬、冴渡が驚いて、
「Mっ……!」
「何するんですか冴渡さん! いや! わたしどうして裸なの?」
固まって動けない冴渡。
「M……あの……」
冴渡の動揺はMAXだった。
ジン子はシーツを頭からかぶり、
「みんな出て行って! もう! なんなんですか!」
「あの……」
言葉が出ない冴渡。
沖菜月は冷静に、しかし勝ち誇ったように病室に集まる男性陣を外に出るように促した。中には、明らかに舌打ちをして怒りをあらわにする者もいたが、病室は沖菜月と冴渡とジン子だけになった。
「冴渡刑事……犯罪ですよこれは」
「違う……違うと言ってくれ! M探偵!」
シーツの中で震えるジン子の様子がシーツ越しでもわかる。泣いているのだ。恥ずかしいから。当然だ。それが普通だ。しかし、今までの奥葉ジン子ではない。それは間違いなかった。
「まず謝ってください彼女に!」
少々の沈黙のあと、冴渡が口を開いた。
「彼女の処女膜を確認してくれ……」
「は……? お前、どこまで変態なんだ!」
沖菜月は怒り狂い冴渡の襟元を掴み上げた。
「体に何らかの変化が起きているのかも知れない! 心と体は繋がっているものだ!」
「どうして彼女の処女膜を調べないといけない!? 彼女は今さっきまで生死の境をさまよっていたんだぞ!」
「じゃ俺が今見る」
冴渡がジン子の被っているシーツをはがそうとする。
「やめて!」
ジン子が大声で叫んだ。
冴渡はその手を止めざるを得なかった。
「どうしたら……いいんだ……」
「出て行ってください……」
沖菜月は静かに言った。
その静かさが逆に冴渡を冷静にさせた。そう。今は引き下がるしかない。冴渡は成すすべもなく病室を後にした。
病院の廊下を歩く冴渡は突然頭を抱えて座り込んだ。
「くそっ! 絶対に解決してやる! おれとM探偵奥葉ジン子はこんなもんじゃないぞ!」
拳を廊下に叩きつける冴渡。その拳から血がにじむまで何度も叩きつけていた。
海中で意識を失ったジン子の身体を引き上げた冴渡は、ぐったりしたジン子を見て「死ぬな、死ぬな」と何度となく叫んでいた。
そう。ジン子は今まさに死の淵を彷徨っていた。
ジン子が目を開くと真っ白な部屋の中に、ジン子の母雅代が立っていた。派手な色のミニスカートでこれからディスコにでも踊りに行こうかという格好だ。
「ここは……? ママ!」
「ジン子、わたしのジン子……よく頑張ったわね」
「ママ! わたし……死んじゃったの?」
「ごめんね……わたしが遊んでばっかりいたから、あなたをいつも一人っきりにして……」
「ううん。いいの。だからわたし一人遊びが好きになって、そのおかげで今の能力に気付けたから!」
雅代はこみ上げる涙を堪えて、
「本当にごめん……」
「謝らないで! わたし幸せだった。冴渡さんっていう素敵な人にも出会えたから! これからはママと一緒かなぁ?」
「いいえ……まだダメなの……。ママ、神様にずっとお願いしてるの。ジン子が普通の幸せを手に入れるまでジン子を死なせないって。実はね。神様とは今、ちょっと良い仲なの」
その『ちょっと良い仲』の時、雅代は恥ずかし気に言ったので、ジン子は『ははぁ~ん、さすがお母さん』と一瞬で理解した。
「神様はいいって言ってる?」
雅代はニッコリ笑って、
「もちろん……でも神様、特別な力を使うから、少しだけジン子の力を貰うって……」
「……え……?」
「じゃぁね。ジン子。次会うときは……神様がパパかもよ♪」
ルンルン気分で走り去っていく雅代だった。
ジン子は霊界においても同じテンションで過ごしている母・雅代を若干殺してやろうかと思った。
病院では、必死になった冴渡の指示でジン子の全裸をみんなでチェックする事になっていた。
ざわざわと看護婦や医師、病棟の入院患者などが集められ、
「じゃこれからM探偵の全裸を公開する。みんな見てくれ」
と、冴渡がジン子の上半身をさらけ出した。ジン子の巨乳がギャラリーたちの目前に出る。
『おおぉ!』と男性陣から歓声が上がった。
「じゃ、次は下だ」
「ちょっと待ってくれ。なぜ意識を失っている女性の下半身を確認するのですか?」
医師の沖菜月が怪訝に冴渡に尋ねた。
「こいつは羞恥そのものなんだ。これで目覚めるってことだって十分に有り得る」
「ばかな! 彼女は生死の境をさまよっているんですよ!」
冴渡は沖菜月の胸ぐらを掴み上げ、
「お前にM探偵の何が分かる!? 大勢の目の前で下半身をさらすことで、M探偵は目を覚ます! おれはそう信じてるんだ!」
そう言うと冴渡はジン子の腰のあたりに手を当て、ブリンッとパンティをずり下げた。
「お前、何をしているか分かっているのか!?」
沖菜月が冴渡を止めようと動き出すと同時に、周りのギャラリーたちが沖菜月を羽交い絞めした。
冴渡はニヤッとする。
「さぁ。これがM探偵の秘部だ! よく見ろ!」
ガバッ!
冴渡がジン子の両足を広げてM字にしたとき、ジン子の悲鳴が病室に響いた。
「いやぁぁぁぁ!!」
一瞬、冴渡が驚いて、
「Mっ……!」
「何するんですか冴渡さん! いや! わたしどうして裸なの?」
固まって動けない冴渡。
「M……あの……」
冴渡の動揺はMAXだった。
ジン子はシーツを頭からかぶり、
「みんな出て行って! もう! なんなんですか!」
「あの……」
言葉が出ない冴渡。
沖菜月は冷静に、しかし勝ち誇ったように病室に集まる男性陣を外に出るように促した。中には、明らかに舌打ちをして怒りをあらわにする者もいたが、病室は沖菜月と冴渡とジン子だけになった。
「冴渡刑事……犯罪ですよこれは」
「違う……違うと言ってくれ! M探偵!」
シーツの中で震えるジン子の様子がシーツ越しでもわかる。泣いているのだ。恥ずかしいから。当然だ。それが普通だ。しかし、今までの奥葉ジン子ではない。それは間違いなかった。
「まず謝ってください彼女に!」
少々の沈黙のあと、冴渡が口を開いた。
「彼女の処女膜を確認してくれ……」
「は……? お前、どこまで変態なんだ!」
沖菜月は怒り狂い冴渡の襟元を掴み上げた。
「体に何らかの変化が起きているのかも知れない! 心と体は繋がっているものだ!」
「どうして彼女の処女膜を調べないといけない!? 彼女は今さっきまで生死の境をさまよっていたんだぞ!」
「じゃ俺が今見る」
冴渡がジン子の被っているシーツをはがそうとする。
「やめて!」
ジン子が大声で叫んだ。
冴渡はその手を止めざるを得なかった。
「どうしたら……いいんだ……」
「出て行ってください……」
沖菜月は静かに言った。
その静かさが逆に冴渡を冷静にさせた。そう。今は引き下がるしかない。冴渡は成すすべもなく病室を後にした。
病院の廊下を歩く冴渡は突然頭を抱えて座り込んだ。
「くそっ! 絶対に解決してやる! おれとM探偵奥葉ジン子はこんなもんじゃないぞ!」
拳を廊下に叩きつける冴渡。その拳から血がにじむまで何度も叩きつけていた。