おおきなビビとちいさなビビ
文字数 1,598文字
とあるむらに、ふたりのおんなのこがすんでいました。
ふたりのなまえは、どちらもビビ。
きんいろのまきげのよくにたかわいいおんなのこたちです。
からだがおおきいほうは「おおきなビビ」ちいさいほうは「ちいさなビビ」とよばれていました。
おおきなビビは、かしこいおんなこ。
ちいさなビビは、つよいおんなのこ。
そして、ふたりともやさしく、ゆうきのあるおんなのこでした。
あるひのこと、おしろからおふれがきました。
『じょおうさまが、ちえくらべをひらく。だれかおしろにくるように。じょおうさまのもんだいをとけたものにはほうびをとらせる。できなければろうやにいれる。』
じょおうさまは、このくにでいちばんつよく、かしこいけれど、とてもイジワルなのです。むらびとたちは、みんなこまりました。
ふたりのビビは、むらのひとたちのようすをみてこころをいためます。
「ねえ、おおきなビビ。みんなこまってる。」
「そうね。ねえ、ちいさなビビ。わたしたちで、なんとかできないかしら。」
むずかしいけど、ふたりなら。たいへんだけど、ふたりなら。
ビビたちは、おしろへいくことにしました。
しばらくあるいていると
「たすけてー。」
というこえがきこえてきます。
こえのするほうをみあげると、おおきなきにピエロがひっかかっていました。
「たいへん!」
ちいさなビビがスルスルっときにのぼり、ピエロをたすけました。
「ありがとう。しんせつなおじょうさんがた。ねえ、ふたりはどこにいくの?このさきは『まよいのもり』とおしろしかないよ」
「わたしたち、じょおうさまとちえくらべをしにおしろへいくの。」
それをきき、ピエロがぶるりとふるえました。
「やめたほうがいい。じょおうさまはじぶんがいちばんじゃないといやなんだ。かってもまけてもひどいめにあうよ」
ピエロは、じょおうさまのイジワルで、きにつるされてしまったのです。
ビビたちはかおをみあわせました。
「でも、わたしたちがいかないとだれかがもっとこまるかもしれないわ」
「それならこの『かがみ』をもっていきなよ。これがあれば『まよいのもり』でもまよわないよ。」
ピエロにおれいをいって、ふたりははげましあいながら、ぶきみなもりをすすみます。ピンチになれば、おおきなビビがちえをつかい、ちいさなビビがゆうかんにたたかいました。
おしろにつくとふたりはすぐにじょおうさまのまえにつれていかれました。
「おやまあ、こんなこどもがくるなんて。まあ、いい。『このわたしとおなじくらいつよくてかしこいものをおしえること』これがもんだいだ。」
じょおうさまは、つよさも、かしこさもじぶんがいちばんだとおもっています。だから、だまったり、ほかのひとのなをいえば、ろうやにいれてしまうつもりです。
じょおうさまはいじわるくわらいました。このこたちもこたえられまい。
しかし、おおきなビビはにっこりわらうと
「じょおうさま、それはこちらにいらっしゃいます」と『かがみ』をみせました。
『かがみ』のなかにはじょおうさまがうつっています。
じょおうさまには、なにもいえません。
だって、ちがうといえばじぶんがつよくもかしこくもないということになってしまいますからね。
「ちえくらべはわたしのまけだ。ふたりにすきなほうびをとらそう」
そのことばをきき、ビビたちはこえをそろえていいました。
「では、ちえくらべでろうやにいれられたひとをたすけてください。そして、これからは、つよくかしこいちからをみなのためにつかってください。」
じょおうさまはふたりのかしこさとゆうかんさ、やさしさに、いままでのじぶんがはずかしくなり、やくそくしました。
こうして、ふたりのビビはもんだいをかいけつしてむらにかえりました。
じょおうさまがイジワルをやめてくにもゆたかになり、おおきなビビもちいさなビビもずっと、しあわせにくらしました。
ふたりのなまえは、どちらもビビ。
きんいろのまきげのよくにたかわいいおんなのこたちです。
からだがおおきいほうは「おおきなビビ」ちいさいほうは「ちいさなビビ」とよばれていました。
おおきなビビは、かしこいおんなこ。
ちいさなビビは、つよいおんなのこ。
そして、ふたりともやさしく、ゆうきのあるおんなのこでした。
あるひのこと、おしろからおふれがきました。
『じょおうさまが、ちえくらべをひらく。だれかおしろにくるように。じょおうさまのもんだいをとけたものにはほうびをとらせる。できなければろうやにいれる。』
じょおうさまは、このくにでいちばんつよく、かしこいけれど、とてもイジワルなのです。むらびとたちは、みんなこまりました。
ふたりのビビは、むらのひとたちのようすをみてこころをいためます。
「ねえ、おおきなビビ。みんなこまってる。」
「そうね。ねえ、ちいさなビビ。わたしたちで、なんとかできないかしら。」
むずかしいけど、ふたりなら。たいへんだけど、ふたりなら。
ビビたちは、おしろへいくことにしました。
しばらくあるいていると
「たすけてー。」
というこえがきこえてきます。
こえのするほうをみあげると、おおきなきにピエロがひっかかっていました。
「たいへん!」
ちいさなビビがスルスルっときにのぼり、ピエロをたすけました。
「ありがとう。しんせつなおじょうさんがた。ねえ、ふたりはどこにいくの?このさきは『まよいのもり』とおしろしかないよ」
「わたしたち、じょおうさまとちえくらべをしにおしろへいくの。」
それをきき、ピエロがぶるりとふるえました。
「やめたほうがいい。じょおうさまはじぶんがいちばんじゃないといやなんだ。かってもまけてもひどいめにあうよ」
ピエロは、じょおうさまのイジワルで、きにつるされてしまったのです。
ビビたちはかおをみあわせました。
「でも、わたしたちがいかないとだれかがもっとこまるかもしれないわ」
「それならこの『かがみ』をもっていきなよ。これがあれば『まよいのもり』でもまよわないよ。」
ピエロにおれいをいって、ふたりははげましあいながら、ぶきみなもりをすすみます。ピンチになれば、おおきなビビがちえをつかい、ちいさなビビがゆうかんにたたかいました。
おしろにつくとふたりはすぐにじょおうさまのまえにつれていかれました。
「おやまあ、こんなこどもがくるなんて。まあ、いい。『このわたしとおなじくらいつよくてかしこいものをおしえること』これがもんだいだ。」
じょおうさまは、つよさも、かしこさもじぶんがいちばんだとおもっています。だから、だまったり、ほかのひとのなをいえば、ろうやにいれてしまうつもりです。
じょおうさまはいじわるくわらいました。このこたちもこたえられまい。
しかし、おおきなビビはにっこりわらうと
「じょおうさま、それはこちらにいらっしゃいます」と『かがみ』をみせました。
『かがみ』のなかにはじょおうさまがうつっています。
じょおうさまには、なにもいえません。
だって、ちがうといえばじぶんがつよくもかしこくもないということになってしまいますからね。
「ちえくらべはわたしのまけだ。ふたりにすきなほうびをとらそう」
そのことばをきき、ビビたちはこえをそろえていいました。
「では、ちえくらべでろうやにいれられたひとをたすけてください。そして、これからは、つよくかしこいちからをみなのためにつかってください。」
じょおうさまはふたりのかしこさとゆうかんさ、やさしさに、いままでのじぶんがはずかしくなり、やくそくしました。
こうして、ふたりのビビはもんだいをかいけつしてむらにかえりました。
じょおうさまがイジワルをやめてくにもゆたかになり、おおきなビビもちいさなビビもずっと、しあわせにくらしました。