不法侵入

文字数 272文字

 社内でインフルエンザが流行し、無事だった新人と共に残業していた時のことである。すると上司や同僚達の姿を騙った何かが浸入を試みてきた。神名月幾秋(かみなづきいくあき)は仕事を優先する事を決め、新入りにもそれを指示した。しかしよく言えば素直、はっきり言えばおバカな新人はとうとう扉を開けてしまった。

「あーあ、せっかく見逃してやろうと思ったのに」

 幾秋の目の前にあったのは、全身血まみれのイケメンと同じく血まみれかつ事切れた黒い塊。最近の若い子はおっかないなと、幾秋はちょっと引きながらも、バーベキューを提案する新人を先輩権限で阻止した。
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