第1話 プロット

文字数 1,477文字

【起】
小学五年生女子の《町田ゆら》。夢はお笑い芸人だが、ユーチューバー好きの中学生の兄、《町田そら》からはバカにされて悔しい思いをしている。
ある日、ゆらは芸人オーディションに参加すべく、会場に向かう。途中でフォークギターを鳴らして暗い曲を歌っているストリートミュージシャン男子に、うっかりツッコミを入れてしまって喧嘩になる。
オーディション会場に時間ギリギリで着いたゆらは、思いっきり自己アピールをするが笑いが起きず焦る。しかし、その会場は実はお笑い芸人のオーディション会場ではなく、新世代アイドルオーディション会場だった。ゆらは会場を間違えていたのだ。
プロデューサー候補生のお姉さん、《市川とまり》に気に入られたゆらは、アイドルとして売り出されることになってしまう。それもコンビグループで。
その「相方」とは、さっき道で出会ったストリートミュージシャンで高校一年生の《村岡なぎ》だった!
二人の出会いに運命を感じたとまりは、町田ゆらと村岡なぎを「夫婦」設定のアイドルコンビにすることにした。

【承】
とにかく笑いに走るゆらと、音楽を真面目にやりたいなぎはコンビのイメージを作る間にも対立する。
とまりはそんな二人を見て注意するかと思いきや、「喧嘩ップル可愛い〜」と悶える駄目な大人だった。(後に夫婦喧嘩可愛いとも)
しかし、とまりの「夫婦っぽく」というイメージで二人の方向性は何とかまとまりつつあった。
最後にグループ名と芸名をどうしようか迷うが、
ゆらが「夫婦別姓&入れ替え」を思いつき、グループ(yuranagi)の《村岡ユラ》&《町田ナギ》として活躍することになった。
お笑いのために関西弁の発声やツッコミの練習をしてきたゆらだったが、その中で歌唱力やダンス力も鍛えられていたことが分かった。

【転】
yuranagiは草の根活動を始める。ストリートパフォーマンス、動画配信、お祭り出演など。

その際、実はなぎは大舞台に上がると緊張することが分かった。「高所恐怖あがり症」らしい。ゆらが舞台の上、なぎが舞台下でパフォーマンスをすることに。
ゆらが舞台装置の塔から落ちそうになった時、なぎは舞台に駆け上がり抱き止める。

結婚式の余興に呼ばれた時、なぎとゆらと同じ五歳の年齢差の新郎新婦に喜ばれる。なぎを意識しはじめるゆらだった。

ついにyuranagiに待望のオリジナル曲が渡され、メジャーデビューの話が進む。しかし歌の練習中、ゆらはなぎにドキドキしすぎて、それを抑えようとふざけすぎてしまう。
怒ってコンビ解散を言い出すなぎ。とまりにまで「今なら番組出演の話も断れる」と言われてしまった。

【結】
落ち込むゆらに、兄のそらが見えるだけの人間関係にではなく、裏方で携わってくれた人々、「曲への敬意」を持てと叱咤激励する。

ゆらがとまりに謝りに行くと、とまりも別件で上層部にメジャーデビューを反対され悩んでいて、出演辞退を口にしてしまったと謝る。
ゆらととまりはなぎの文化祭中の高校に行く。なぎは寂れた裏門の前に座っていた。ゆらが真摯に謝るとなぎは自分も緊張していたことがあるのに、悪かったと頭を下げる。
「離婚の危機は去った!」と喜ぶとまり。
仲直りした二人は、文化祭でyuranagiの飛び入りライブをすることに。

初めてのテレビ出演は、コメントを二人揃ってミスをしたものの、歌は完璧だった。
とまりはこっそり妹の応援に来ていたそらと客席の後ろでばったり会う。とまりはそらが以前推していたユーチューバーで、アイドルプロデュースに専念するために引退したのだった。
ゆらは、とまりにときめく瞬間の兄そらを目撃した。

(完)
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登場人物紹介

《町田ゆら→村岡ユラ》

お笑い芸人を目指していた小学五年生。何にでもツッコミを入れてしまう。村岡なぎ(町田ナギ)と「夫婦」アイドルコンビを組むことに。

《村岡なぎ→町田ナギ》

ストリートミュージシャンだったクールな高校一年生。《町田ナギ》としてゆらとアイドルコンビを組む。天然ボケな一面がある。

《市川とまり》

ゆらとなぎに夫婦アイドルコンビを組ませたアイドルプロデューサー候補生。歳の差ラブストーリーが大好き。

《町田そら》

ゆらの兄。中学生でユーチューバーオタク。ちょっと意地悪。

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