第2話 帰郷
文字数 923文字
自分の実家がある村に到着した。
村の名前は「木陰村」。忍者伝説で有名な村である。なんでもその昔、5人の忍者が現れ、この村を怪異から守ったとか。
古くから言い伝えられている伝承や歴史など刻まれた石碑がこの村に多く残っている場所なのだ。
そして俺は……この村にある神社の神主代理であり、伝説の忍者の末裔でもある。
(まあどうでもいいけど)
2人はそう言ってその場を離れた。
帳は近くのご近所さんに挨拶をしながら神社の方へと歩く。自分の家は神社の中にあって一緒になっている。
神社に着いて、まずやることを始める。
最初に神社の落ち葉掃きをし、建物などを綺麗にしていく。いつもは村の人達が神社を手入れしてくれているのでいつも綺麗になっている。だが帳はそれでも隅々まで綺麗に掃除する几帳面なところもある。
あら帳君じゃない!
帰って来てたのね!
そう言って神社にやって来る女性がいた。
そう言っておかずが入ったタッパーを帳に渡す。
中身を見ると見るからに美味しそうな肉じゃがだ。
千夜さんはそのまま他のご近所さんへと配りに行った。
その後帳は晩御飯の支度を始めていった。
夜9:00
えーと、つまりこれらを扱うためには自分の意思を共鳴させる必要がある。でなければ片方の魂が暴走してしまい自壊する。
そしてこっちは具現化させる為の強い精神力が必要であり、精神と肉体にかなりの負担がかかると。
…なるほどな。
(俺が使える術(技)はあくまで1つだけ。今まで1つの術のみでやってきた。だがそれだけではこの先が困難になる事を理解した。だからこそ他の術を会得するしかない。)
内容を読んだ1冊の本を「ドンッ」と机に置く。
本の表紙にはこう書かれていた。
「伝承の召喚」