第3話 伝承の召喚

文字数 370文字

手で印を結び、その場で詠唱を唱える。
来い!八咫烏!
叫んだその声が止んだ後、何事もなかったように静寂が残るだけだった。
ダメだ、いくらやっても呼び出せない。何がいけないんだ!?
くっ…出てこい!八咫烏!!
もう一度伝承の召喚を行う。何度も何度も…印を結び詠唱を唱える。
変化がなく時間は過ぎ去っていく。
伝承の召喚…飛べ!八咫烏!
その直後に目の前にある黒い影が次第にカタチを作り姿を現す。原型を留めた瞬間いきなり帳に攻撃を仕掛ける。
クアアアァァァ、クアア゙ア゙ア゙
成功した!っ…あぶな。そうだまだ終わってない。あとはあいつを屈服させるだけだ!
召喚した八咫烏はあちこちを飛びまわり、俊敏な動きで帳を翻弄する。
…俺は強くならなきゃいけない。目的のため、自分の信念のために。そして、一族の仇を打つために…。
その後、彼がどうなったかは言うまでもないことだろう。
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登場人物紹介

黒影帳

・とある理由で呪術高専に通っている。

・幼い頃に影を操る術を扱えるようになった。

・悲しい過去を持っている。

・森近龍之介という人物とは今後深く関係することになる。

雷電翔

・雷獣を封印している人柱力。

・黒影帳とは幼なじみで同じ学校に通っている。帳君のことが大好き。

・時々、帳君に電気ショックしてしまうことがある。

伝承の召喚

・黒影一族の先祖が記した書物。帳が幼い頃、神社の蔵から見つけた。今も所持している。

内容は自分の影を伝承生物の形に具現化させる術式。

時々書物から人の声が聞こえることがある…。

読むと1d4/1d8のSAN値チェック、クトゥルフ神話+1が付く。

・「八咫烏の召喚」、「狛犬の召喚」、「麒麟の召喚」、「多重召喚」

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