9月5日(木)

文字数 282文字

俺は今、迫り来る悪夢に悲鳴が出そうになるのを必死の思いで耐えていた。精神的苦痛は耐えられても、この刺激臭には耐えられそうもない。「もうすぐ出来るからね」振り向いた彼女に引きつった笑みを返す。いったい何を食わせる気なんだ。これはもう人生最大の試練としか思えない。



     * * *



この時期、俺はモテモテである。毎日、身体の何処かにキスマークをつけている。俺だけじゃない。隣の男も、意外にモテているらしい。今日は、頬にまで恥ずかしげもなくキスマークをつけてのご出勤。目が合うと「お互い、大変だね」そういって互いに赤くなった肌をボリボリと掻きむしった。
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