4話:魔王は淑女なので犯罪は犯さない
文字数 966文字
うん…。
前回スルーしたけどこの魔王衣装露出が多い。ヘソ出して…寒いわ!
そう言った黄色い球体の魔物は2体に分裂し、うち1体は元の大きさに戻った。
小さいほうはふよふよ浮かんで、ナナミの腹にひっつく。
それは結構!
ニサニサは自由に分裂でき、体の温度を自由に変えられるという能力を持っておりますので。
ニサニサは魔王軍隊長ですのねー!
この前勇者に会った時は熱くなって伝説の剣とやらを溶かしてきましたのね。
!?うわこいつつよい…
っていうかその剣その後どうしたの!?
キノコの魔物がそう言うと、床からにゅっとオレンジの魔物が登場した。
頭の上には見るも無残に溶け崩れた剣と思しきものが載っている。
それだけ言い、剣を置くととまた床に引っ込んでいった。
あの魔物はニョロンっていうんだ…。
急に出てきて消えるよね、あいつ。
ニョロンは平面ならどこにでもあらわれることができる能力を持った魔王軍偵察隊長です。
つ、つよそう…。
いやそれよりも剣だよ!どうするのこれ、ショタが悲しむじゃない!
でも勇者たちが弱くなって張り合いがなくなったのも確かなのね。ニサニサは退屈気味なのね。
しかし伝説の剣が壊れたせいで太陽の光が地上に届かなくなって、魔王軍的にはいいかなって思ってたけど作物が不足しているんですよねー。ぶっちゃけちょっとヤバイかも…。
魔王軍もヤバイじゃないそれ。
とりあえず剣直そうよ。
では明日までにニョロンに情報収集させます。ナナミ様はこの後執務を…。
書類に沈みながら、ナナミはキノコの魔物に名前と能力をきいてみた。
私はノコノコキー、一度目が合った相手を操る能力を持つ魔王軍参謀です。
ものすごいエロいことに使えそうな能力だ…。
…いや、犯罪はよくないけど!
でも私今魔王だしな…、と一瞬ナナミは思ったが確認したら結構食糧難がヤバめだったので、今は真面目に剣直そうと思い直した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)