3-2話:JDは中学生男子と美味しい思い
文字数 760文字
って、言われても…。まず君の言ってることが本当か分からないよ、私には。
えっまだそんな感じなの…。ナナミは魔王になったんだろ。
君と会うまでは夢だと思ってたんだよ…大体なんでそんなこと知ってるの。
あいつがわざわざ教えにきたんだよ!あのにょろっとした、オレンジのヤツ…。突然地面から生えてきたと思ったら喋って地面に戻っていく、アイツ。
おまえを探すのも大変だったんだぞ!あの時間のあの電車に魔王ナナミがいるって占い師に占ってもらって…全財産の1/3とられたんだ!
それはぼられてるんじゃあ…。
それで君、陸くん?はいつから勇者やってるの?
…なんかほんとになにも分かってないなあ。
俺は中学入った頃から勇者やってるけど、魔王軍が強すぎて魔王討伐どころか負けっぱなしだったの!
正直世界征服されちゃいそうでマジで困ってたら、何故か魔王が異世界から新しい魔王を召喚して世代交代するって聞いて、もうこっちで魔王討伐するしかない!って、それで来たんだよ!
分かったら黙って倒されてくれ!これも世界のためー!!
…あっ。
い、いや、俺も殺すとかそんなのは…
…どうしよう!
っていうか私、別に世界征服とかする気もないんだよねえ。政治とかよく分かんないし…。
今夜向こうで色々聞いてくるから、そしたらまた相談しよう。
その後2人は普通に雑談し、遅くならないうちに連絡先を交換して別れた。
1人になった七海は魔王になって以来最大級の邪悪な笑みを浮かべる。
己の身にある意味新たな危機が迫りつつあることを、勇者はまだ知らない…。
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