やらしいこと
文字数 2,941文字
風呂上がりの京極はパンツ一枚で寝室に戻ってきた。
「・・・美樹さん、なんで服着てるの。どうせ脱ぐのに」
「え、いや、恥ずかしいじゃん」
「俺の前で脱ぐ方が恥ずかしくない?」
「・・・確かに」
私はもそもそと服を脱ぎ、たたんで床に置く。
「キスしていい?」
「どうぞ」
頬を撫でる京極の手が震えている。私は瞼を閉じた。京極の唇が私の唇を啄む。
「・・・口、開けて」
薄く口を開けると、京極の舌がぬるりと入ってきた。涼しさを感じる味がする。歯磨き粉だろう。それと、煙草の苦味。
「・・・甘いね。喫煙者と非喫煙者がキスすると、喫煙者は甘く感じるって聞いたけど、本当だったんだ」
「京極さん、甘いもの嫌いでしょ」
「うん。あんまり。でもあんたのは、ハマりそう・・・」
京極が私を押し倒し、喉に唇を落とす。食われている気分だ。
「綺麗な肌・・・。いいにおい・・・」
右の乳首を口に含み、吸い、舐め、齧る。左の乳首は文字を紡ぐ手で抓んだり引っ張ったりする。初めてだからなのか、あまり快楽は感じなかった。そのかわり嫌悪感もない。
「京極さん、赤ちゃんみたい」
「欲しい?」
「うーん、いらないかな」
「だろうね」
腹を撫で、臍に舌を這わせる。くすぐったい。
「美樹さん、あんまり気持ち良くない?」
「わかんない・・・」
「続けていいの?」
「うん」
「足、開ける?」
「こう?」
全開するのは恥ずかしかったので、少しだけ足を蛙のように開いてみる。京極が私の股間に顔を埋めた。鼻息が敏感なところにかかり、背中にぞくりとした、悪寒ではないものが走る。れろ、と京極が舐める。
「あっ、うう」
「これは気持ち良い?」
「わ、わかんない」
「続けるよ」
にゅるにゅるに濡れた熱い舌が這うたび、背筋に走る衝撃が強くなっていく。まるで電流のようだ。背骨から電気を流されたように全身に行き渡り、身体が跳ねる。変な声が漏れそうになるのを慌てて手で押さえ、荒くなっていく呼吸を必死に落ちつけた。
「・・・気持ち良いみたいだね。美樹さん、オナニーしたことないでしょ」
「な、ない」
「じゃあ、イくのも初めてだよね。大丈夫。怖くないから、俺に任せて」
京極が指で私のあそこを触ると、突然、ビリッと今までで一番強い衝撃が走った。
「な、なに?」
「クリトリスの皮を剥いたんだよ。暴れないでね」
そういって、剥いた肉の蕾を京極が舐めると、初めて『快楽』とわかる感覚が私の身体に雪崩れ込んだ。
「や、やめて。やだ」
「フフ、聞けないな」
「そんな」
執拗にそこを責められ、私はこわばる身体の力を逃がすため、シーツを掴んだ。自分の声とは思えないあられもない声が零れる。我慢できない。内臓を百足が這っているような、恐ろしいほど強い感情が爆発する。
「そろそろかな」
私は身体を仰け反らせ、暫くそのまま動けなかった。身体の力が抜けると、疲労が押し寄せる。
「イっちゃった? 可愛いよ、美樹さん」
京極がベッドの横に置いてある棚から個包装のコンドームと何かのチューブを取り出し、チューブの中身を指にからめる。ああ、ローションか、両親の部屋を掃除させられた時に見つけて、なんだこれは、と暫し考え、答えに辿り着いたときに吐き気を催すほどの嫌悪感に襲われたのを覚えている。まさかそんなものを、自分に使われる時が来るなんて思わなかった。京極がそっと、人差し指を私の膣に挿入する。痛みはないが、僅かな異物感があった。
「大丈夫? 痛くない?」
「平気」
「尻の穴まで濡れてるよ、美樹さん。もう一本入れても平気かな」
中指が挿入され、ぐちゅぐちゅと中を掻きまわす。ぴりぴりとした僅かな痛みを感じた。
「増やすよ」
薬指。三本の指で穴を拡げるように指を出し入れされる。
「京極さん。もう、いいから」
「挿れていいの?」
「いいから、早く」
京極はごくりと喉を鳴らし、舌で唇を湿らせた。
「あの、私も京極さんに」
「俺はいい」
「え、でも・・・」
京極は下着を脱いだ。男根は固くそそり立っていた。
「触れてるだけでこんなになっちまった。一分一秒でもいいから早くあんたを犯したい」
男根にコンドームをつけ、ぴと、と先端が入り口にあたる。
「いくよ」
ぐぐ、と挿入される。みちみちと音を立てて肉が引き裂かれているような錯覚がした。
「美樹さん、全部入ったよ。大丈夫?」
私は両手で顔を覆って、変な声が出ないように荒い呼吸を繰り返すので必死だった。
「痛い? 駄目そう? 抜こうか?」
「抜かないで・・・」
「無理しないで。苦しいでしょ」
「い、いいから、さっさと動け、馬鹿!」
京極を睨むと、京極は手で口元を覆って視線を逸らした。
「煽ったのは、あんただからね」
ごんっ、と音がしそうなほど強い力で突きあげられる。ごりごりと中の肉が削れる。ずるずると引き抜かれ、また突かれる。その度に情けない声が溢れ、京極はそれに興奮したのか激しく腰を振る。
「京極、さ、ん」
「なに?」
「わ、私、頑丈だから、もっと、激しくしても」
「黙って。余裕ないから」
男根が中でぷるぷると震えているのがわかる。京極は綺麗な顔を歪め、身体を『く』の字に折った。
「・・・っ」
ずるずると引き抜かれ、私は背骨が抜かれたような感覚に陥る。
「京極さん・・・?」
「・・・はぁ。ごめん、優しくしたいけど、無理みたい」
どうやら、射精していたらしい。精液で白く濁ったコンドームを外して口を括ると、新しいコンドームをつける。
「金玉が空になるまで付き合ってもらうから、そのつもりで」
真顔でそう言う京極が可笑しくて、私は笑ってしまう。
「初めてなのに、余裕あるじゃない」
「頑丈だって言ったでしょ」
「良い女だよ、美樹さん」
再び挿入され、私はくぐもった呻き声をあげる。京極は私の首の後ろと背中に手をまわして、私を抱き上げた。お互いが向かい合って座るような体勢だ。先程の体勢とは変わって、自重がかかり、より奥に挿入される。
「はは。見下ろされるのも悪くない。美樹さん、好きに動いていいよ。一緒に『イイトコロ』を探そうね」
京極が遠慮なく突き上げるので、私はしがみつくだけで大変だった。
「ん、京極、さん」
「なあに?」
「あとで、しゃぶってあげるね」
私が笑いながらそう言うと、京極は目を見開いた後、怒ったような顔をして男根を抜き、乱暴に私を横向きに寝かせると再び挿入してガンガン突き始めた。
「舌じゃなくて、『コレ』でイくまでやめないから」
ずちゅ、ぬちゅ、といやらしい水音が響く。ゾクゾクと快楽が脊髄からやってくる。
「・・・クソッ、やばい。嘘だろ?」
京極がまたイったらしい。コンドームをつけ替え、今度は後ろから突き上げられる。私の尻の肉が京極さんの腹にぶつかる。
「ケツにも入れてえ。ああ、クソッ!」
肩に噛みつかれた瞬間、私は今までで一番甘い声を出してしまった。
「美樹さん、もしかして」
動きを止めた京極が、言う。
「手酷く扱われた方が興奮するのかい?」
「ち、違う」
「ふうん。マゾなんだ。あんたが変態で嬉しいよ。これからいっぱいセックスしようね」
私は酷く興奮した。痣になるほど強く肩を噛みながら、京極が腰を動かす。私の身体はクリトリスを責められて達したときの何倍もの快楽を感じ、大きな声をあげてイってしまった。
「美樹さん、最高に可愛いよ」
途切れかけた意識の中で、京極が悪魔のように笑った。
「・・・美樹さん、なんで服着てるの。どうせ脱ぐのに」
「え、いや、恥ずかしいじゃん」
「俺の前で脱ぐ方が恥ずかしくない?」
「・・・確かに」
私はもそもそと服を脱ぎ、たたんで床に置く。
「キスしていい?」
「どうぞ」
頬を撫でる京極の手が震えている。私は瞼を閉じた。京極の唇が私の唇を啄む。
「・・・口、開けて」
薄く口を開けると、京極の舌がぬるりと入ってきた。涼しさを感じる味がする。歯磨き粉だろう。それと、煙草の苦味。
「・・・甘いね。喫煙者と非喫煙者がキスすると、喫煙者は甘く感じるって聞いたけど、本当だったんだ」
「京極さん、甘いもの嫌いでしょ」
「うん。あんまり。でもあんたのは、ハマりそう・・・」
京極が私を押し倒し、喉に唇を落とす。食われている気分だ。
「綺麗な肌・・・。いいにおい・・・」
右の乳首を口に含み、吸い、舐め、齧る。左の乳首は文字を紡ぐ手で抓んだり引っ張ったりする。初めてだからなのか、あまり快楽は感じなかった。そのかわり嫌悪感もない。
「京極さん、赤ちゃんみたい」
「欲しい?」
「うーん、いらないかな」
「だろうね」
腹を撫で、臍に舌を這わせる。くすぐったい。
「美樹さん、あんまり気持ち良くない?」
「わかんない・・・」
「続けていいの?」
「うん」
「足、開ける?」
「こう?」
全開するのは恥ずかしかったので、少しだけ足を蛙のように開いてみる。京極が私の股間に顔を埋めた。鼻息が敏感なところにかかり、背中にぞくりとした、悪寒ではないものが走る。れろ、と京極が舐める。
「あっ、うう」
「これは気持ち良い?」
「わ、わかんない」
「続けるよ」
にゅるにゅるに濡れた熱い舌が這うたび、背筋に走る衝撃が強くなっていく。まるで電流のようだ。背骨から電気を流されたように全身に行き渡り、身体が跳ねる。変な声が漏れそうになるのを慌てて手で押さえ、荒くなっていく呼吸を必死に落ちつけた。
「・・・気持ち良いみたいだね。美樹さん、オナニーしたことないでしょ」
「な、ない」
「じゃあ、イくのも初めてだよね。大丈夫。怖くないから、俺に任せて」
京極が指で私のあそこを触ると、突然、ビリッと今までで一番強い衝撃が走った。
「な、なに?」
「クリトリスの皮を剥いたんだよ。暴れないでね」
そういって、剥いた肉の蕾を京極が舐めると、初めて『快楽』とわかる感覚が私の身体に雪崩れ込んだ。
「や、やめて。やだ」
「フフ、聞けないな」
「そんな」
執拗にそこを責められ、私はこわばる身体の力を逃がすため、シーツを掴んだ。自分の声とは思えないあられもない声が零れる。我慢できない。内臓を百足が這っているような、恐ろしいほど強い感情が爆発する。
「そろそろかな」
私は身体を仰け反らせ、暫くそのまま動けなかった。身体の力が抜けると、疲労が押し寄せる。
「イっちゃった? 可愛いよ、美樹さん」
京極がベッドの横に置いてある棚から個包装のコンドームと何かのチューブを取り出し、チューブの中身を指にからめる。ああ、ローションか、両親の部屋を掃除させられた時に見つけて、なんだこれは、と暫し考え、答えに辿り着いたときに吐き気を催すほどの嫌悪感に襲われたのを覚えている。まさかそんなものを、自分に使われる時が来るなんて思わなかった。京極がそっと、人差し指を私の膣に挿入する。痛みはないが、僅かな異物感があった。
「大丈夫? 痛くない?」
「平気」
「尻の穴まで濡れてるよ、美樹さん。もう一本入れても平気かな」
中指が挿入され、ぐちゅぐちゅと中を掻きまわす。ぴりぴりとした僅かな痛みを感じた。
「増やすよ」
薬指。三本の指で穴を拡げるように指を出し入れされる。
「京極さん。もう、いいから」
「挿れていいの?」
「いいから、早く」
京極はごくりと喉を鳴らし、舌で唇を湿らせた。
「あの、私も京極さんに」
「俺はいい」
「え、でも・・・」
京極は下着を脱いだ。男根は固くそそり立っていた。
「触れてるだけでこんなになっちまった。一分一秒でもいいから早くあんたを犯したい」
男根にコンドームをつけ、ぴと、と先端が入り口にあたる。
「いくよ」
ぐぐ、と挿入される。みちみちと音を立てて肉が引き裂かれているような錯覚がした。
「美樹さん、全部入ったよ。大丈夫?」
私は両手で顔を覆って、変な声が出ないように荒い呼吸を繰り返すので必死だった。
「痛い? 駄目そう? 抜こうか?」
「抜かないで・・・」
「無理しないで。苦しいでしょ」
「い、いいから、さっさと動け、馬鹿!」
京極を睨むと、京極は手で口元を覆って視線を逸らした。
「煽ったのは、あんただからね」
ごんっ、と音がしそうなほど強い力で突きあげられる。ごりごりと中の肉が削れる。ずるずると引き抜かれ、また突かれる。その度に情けない声が溢れ、京極はそれに興奮したのか激しく腰を振る。
「京極、さ、ん」
「なに?」
「わ、私、頑丈だから、もっと、激しくしても」
「黙って。余裕ないから」
男根が中でぷるぷると震えているのがわかる。京極は綺麗な顔を歪め、身体を『く』の字に折った。
「・・・っ」
ずるずると引き抜かれ、私は背骨が抜かれたような感覚に陥る。
「京極さん・・・?」
「・・・はぁ。ごめん、優しくしたいけど、無理みたい」
どうやら、射精していたらしい。精液で白く濁ったコンドームを外して口を括ると、新しいコンドームをつける。
「金玉が空になるまで付き合ってもらうから、そのつもりで」
真顔でそう言う京極が可笑しくて、私は笑ってしまう。
「初めてなのに、余裕あるじゃない」
「頑丈だって言ったでしょ」
「良い女だよ、美樹さん」
再び挿入され、私はくぐもった呻き声をあげる。京極は私の首の後ろと背中に手をまわして、私を抱き上げた。お互いが向かい合って座るような体勢だ。先程の体勢とは変わって、自重がかかり、より奥に挿入される。
「はは。見下ろされるのも悪くない。美樹さん、好きに動いていいよ。一緒に『イイトコロ』を探そうね」
京極が遠慮なく突き上げるので、私はしがみつくだけで大変だった。
「ん、京極、さん」
「なあに?」
「あとで、しゃぶってあげるね」
私が笑いながらそう言うと、京極は目を見開いた後、怒ったような顔をして男根を抜き、乱暴に私を横向きに寝かせると再び挿入してガンガン突き始めた。
「舌じゃなくて、『コレ』でイくまでやめないから」
ずちゅ、ぬちゅ、といやらしい水音が響く。ゾクゾクと快楽が脊髄からやってくる。
「・・・クソッ、やばい。嘘だろ?」
京極がまたイったらしい。コンドームをつけ替え、今度は後ろから突き上げられる。私の尻の肉が京極さんの腹にぶつかる。
「ケツにも入れてえ。ああ、クソッ!」
肩に噛みつかれた瞬間、私は今までで一番甘い声を出してしまった。
「美樹さん、もしかして」
動きを止めた京極が、言う。
「手酷く扱われた方が興奮するのかい?」
「ち、違う」
「ふうん。マゾなんだ。あんたが変態で嬉しいよ。これからいっぱいセックスしようね」
私は酷く興奮した。痣になるほど強く肩を噛みながら、京極が腰を動かす。私の身体はクリトリスを責められて達したときの何倍もの快楽を感じ、大きな声をあげてイってしまった。
「美樹さん、最高に可愛いよ」
途切れかけた意識の中で、京極が悪魔のように笑った。