第1話

文字数 1,675文字

大輝(だいき)と雄太(ゆうた)は高校生で恋人同志。

いつも仲良く高校に通っている。

「大輝、お前のクラスに転入生が来るそうだな」

「俺は知らないけど、誰に聞いたんだよ」

「真紀(まき)から聞いた」

「イケメンだったらどうしょう」

「惚れたらお仕置きだからな」

「心配するな」

大輝と雄太が楽しそうに歩いていると背後から真紀が声をかけた。

「あなた達、ほんと仲が良いわね」

「真紀、おはよう」

「おはよう」

「大輝、雄太、おはよう」

仲良し大輝と雄太と真紀は高校の門を通り大輝と真紀は同じ教室、雄太は別の教室に向かい中に入った。

それから暫くして先生が現れ大輝と真紀は自分の席に着いた。

「皆、静かに」

「……」

お喋りをしていた生徒達は静かになり先生に目を向けた。

「転入生を紹介します、入りなさい」

廊下で待っている生徒に先生が声をかけると男子生徒が入り先生の側に立った。

「自己紹介をして」

「大野貴介(おおのきすけ)といいます、よろしくお願いします」

「大野君、席は佐藤大輝の隣の席で」

「わかりました」

貴介は大輝の隣の席に近づ座り声をかけた。

「大野貴介です、よろしく」

「佐藤大輝です、よろしく」

少し微笑み合いながら会話をする大輝の姿を見つめながら真紀は怪しんだ。

その日の放課後、真紀は貴介と楽しそうに話をしている大輝に近づき声をかけた。

「大輝、帰りましょう」

「真紀、悪い、貴介君とコンビニに行くから一緒に帰れない」

「わかった、明日ね」

真紀は教室を出ていった。

「大輝君、行こうか」

「うん」

大輝は貴介と一緒に教室を出たその時、雄太に出くわした。

「雄太!」

「大輝、一緒に帰ろうぜ」

「ゴメン…貴介君、行こう」

大輝は貴介の手首を掴み廊下を走り出した。

「大輝」

雄太は険しい顔で見つめながら立ち尽くした。

走りながら貴介が声をかけた。

「良いの?」

「あとでメールで謝るから」

大輝と貴介は走りながら高校の門を出て高校から少し離れた場所で立ち止まった。

「大輝君」

「何?」

「いつまで俺の手首を掴んでるの?」

「ゴメン」

慌てて大輝は手を離した。

貴介が口を開いた。

「コンビニで食べ物、買って公園で食べようか」

「…うん…」

大輝は貴介と一緒にコンビニに向かい飲み物とたこ焼きを買い公園に向かった。

その後、大輝と貴介は隣同士でベンチに座りたこ焼きを食べ始めた。

「たこ焼き、食べてから俺の家に来ない?」

「え…」

貴介の誘いに大輝の胸はドキドキと高鳴った。

「大輝君に見せたいものがあるんだ」

「わかった、貴介君の家に行く」

貴介の誘いを受け入れた大輝は貴介の正体を知ることになる。

数分後、たこ焼きを食べ飲み物を飲み終えた大輝と貴介はベンチから立ち上がりゴミを捨て貴介の家に向かって歩き出した。

1時間後、大輝は貴介の家に着き中に入った。

「リビングでソファーに座りながら待ってて」

「わかった」

「着替えてくる」

貴介は寝室に向かい大輝はリビングに向かいソファーに座った。

貴介は制服から私服に着替え机の引き出しから写真のアルバムを取り出し大輝の元に向かった。

「大輝君に見せたいものって写真なんだ」

貴介は大輝の側に座り写真のアルバムを開き貴介と一緒に写っている人物を大輝に見せた。

大輝は人物に驚いた。

「兄貴!」

「健太(けんた)はいまだにBLオタクかな」

「何で兄貴と、貴介君は俺と同じ歳だよね」

「大輝君と同じ歳に見えるけど、俺は健太と同じ20代」

「どうして高校生に?」

「……」

貴介は大輝の身体を倒し覆い被さり口を開いた。

「健太は俺の身体と心を傷つけた」

「……」

「健太に復讐しようと思ったけど居場所がわからない…思い出したんだ健太には弟がいたって…」

「貴介さん」

「……」

貴介は大輝を見つめその後、大輝の唇を奪った。

「……」

「……」

貴介が唇を離し見つめると大輝はドキドキしながら顔をそらした。

貴介は覆い被さりながら声をかけた。

「大輝君」

「……」

ドキドキしながら大輝は顔を貴介に向け見つめた。

貴介は微笑みその後、大輝の制服とズボンを脱がせ身体を重ねた。

「……」

初めて男に唇と身体を奪われた大輝は貴介に行為をされながら顔をそらし涙を流しその後、気を失った。
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