第2話 生き物は本能で生きている。
文字数 2,184文字
ユウマはアレンと分かれてから数十分が経とうとしていた。
そして、ようやくその少女に見つけることになるが、最悪の状況で見つけることになる。
もう捕まっている……。
すると、会話が聞こえてくる。
「本当にこんな珍しい人がいるんですね」
「ああ。金になるな」
「何言ってるのかわからない! 離してよ!」
少女がぴったり入るサイズのバックに敷き詰められている。
その少女は、口が塞がれているのかうまく声は聞こえないが、助けを求めているのは確かだ。
「うるさい」
男は無慈悲にその一言を浴びせ、一回カバンを蹴る。
その少女の急所にあたったのか、声すら漏らさず静かになる。
見てられない……。
そう思い、ユウマは飛び出そうとするが、それはできない。
「俺は尾行されて……」
ユウマを尾行していた人が、ユウマに薬を注射し、意識を失わせる。
抵抗しようとしたが、するよりも早く、薬の効果によって倒されてしまう。
最悪なパターンだ……。
❄︎ ❄︎ ❄︎
目を覚ますとそこは暗い空間だった。
あたりを見渡す限りになもなく、暗い空間。
生きている……。
ユウマはまずは一安心し、すぐにここから出る方法を考える。
壁を叩き、その音から壁の向こうには空間が広がっているか調べる。
「広がっていない……おそらく地下か、壁の向こうはコンクリート」
さらにあたりを見渡し、天井に扉を発見する。
「開かない」
ユウマはそのことを確認し、自分の術を使い、鍵を開ける。そしてもう一度開ける。
「重すぎる」
扉の上には家具でも置いてあるのか、開くことすらできない。
だが、一つ確認できたことがある。
天井に扉があるなら、ここは地下。
そして、また一つ術を使う。
ユウマからしたら変化は現れていないが、壁を叩くと向こうには空間が広がっているような音に変わる。
壁の奥にある土を全部無くす。そして、次は壁に穴を開ける。
しかし、ユウマが壁に穴を開ける前に、誰かによって壁が壊される。
いや、誰かというのは間違っているのかもしれない。
ユウマは壁を壊してきた突進に巻き込まれ、吹き飛ばされる。
「いてて……」
まさか監視がいたとか……。
などと思って目を開けると、そこには一メートルにも満たないクマが横にいる。
不幸中の不幸だな。クマってあれだよな? 確か死んだふりはダメで、熊の方に体を向けながら逃げるといいんだっけ?
とりあえず逃げよう。
しかし、そのまま前を向きながら後ろに歩いていると、何かにぶつかる。
「チーター? ライオン?」
どちらにしてもうやばい。
熊を追いかけていたら、熊はたまたまこの壁にぶつかってしまったのだろうか?
「そ、そうだ。話せばわかる。ほら、犬養さんとかもこう言っていたし……」
ということはユウマは死ぬことになる。五・一五事件になっちゃうよ。
しかし、暗殺はされない。
話が通じたのか……?
「俺を殺さないのか?」
そこにいる二匹は頷いたかのように吠え、おすわりする。
なんか可愛いな。
「え、ちょっと?」
座ったかと思いきや、立ち上がり、ユウマを口にくわえる。そして、背中に乗せて走り出す。
「速いしこわっ! ……あの少女の味方なのか?」
静かに頷く。
動物みたいな少女は動物と繋がっているのか?
……今は仲間が増えたことをチャンスと捉えるべきだ。
「他にも仲間はいるのか?」などのイエスカノーで答えられる質問はできるが、その他の質問はできない。それに、動物と一緒に戦ったことなんてないため、どう作戦を立てればいいかもわからない。
しかも、他に強そうな仲間はいない……犬や猫が多いな。
そんなことを考えているうちにあっという間にソラが捉えられている場所につく。
もう少し考える時間が欲しいけど、もう出発しそうだな……。
なら、先手必勝で抑えるしかない。
「いくぞ」
ユウマは静かに叫び、飛び出す。
「その前にこいつを倒してから」と言い、さっきユウマを気絶させた人を返り討ちにする。
その後すぐにユウマは術を使い、相手を動けなくする。
作戦はシンプルだった。
ユウマが相手を拘束し、そのうちに仲間? ペット? が敵を襲う。
それしか考えつかなかったが、普通に行けるはず。
❄︎ ❄︎ ❄︎
密猟グループ五人を縄で縛り、質問する。
「どうしてこんなことした」
お金のためとしか考えられないけど一応聞いてみるか……。
「どうして殺さない」
質問に質問で返すなって学校で教わらなかったの!
「いいから答えなさい」
「殺せないのか?」
どうしてこんなに強気なのか……。こういう時、頭おかしい人ほど怖い。
「俺が質問をしている」
「たまにいるんだよな。こういう正義の味方みたいな人。俺そういうの嫌いなんだよね」
「二回」
「は?」
「俺は人を殺したことが二回ある。まあ、どちらも事故で処理されているけどね」
いきなり、ユウマはとんでもないことを口に出す。
思い出したくない……。
「なんだ、殺るじゃん」
そういうと、その男は不気味な笑みを浮かべる。
トラックの中から人がゾンビのように湧いてくる。そして、仲間を襲う。
正確には銃殺する。
「みんな……」
形勢逆転。
一瞬にして銃という存在のせいで状況が不利になる。
「動くな」
俺に銃は効かない。でも、俺が動けば、他の仲間が殺されてしまう……。
だから動けない。
「ああ」
「拘束しろ」
そして、ようやくその少女に見つけることになるが、最悪の状況で見つけることになる。
もう捕まっている……。
すると、会話が聞こえてくる。
「本当にこんな珍しい人がいるんですね」
「ああ。金になるな」
「何言ってるのかわからない! 離してよ!」
少女がぴったり入るサイズのバックに敷き詰められている。
その少女は、口が塞がれているのかうまく声は聞こえないが、助けを求めているのは確かだ。
「うるさい」
男は無慈悲にその一言を浴びせ、一回カバンを蹴る。
その少女の急所にあたったのか、声すら漏らさず静かになる。
見てられない……。
そう思い、ユウマは飛び出そうとするが、それはできない。
「俺は尾行されて……」
ユウマを尾行していた人が、ユウマに薬を注射し、意識を失わせる。
抵抗しようとしたが、するよりも早く、薬の効果によって倒されてしまう。
最悪なパターンだ……。
❄︎ ❄︎ ❄︎
目を覚ますとそこは暗い空間だった。
あたりを見渡す限りになもなく、暗い空間。
生きている……。
ユウマはまずは一安心し、すぐにここから出る方法を考える。
壁を叩き、その音から壁の向こうには空間が広がっているか調べる。
「広がっていない……おそらく地下か、壁の向こうはコンクリート」
さらにあたりを見渡し、天井に扉を発見する。
「開かない」
ユウマはそのことを確認し、自分の術を使い、鍵を開ける。そしてもう一度開ける。
「重すぎる」
扉の上には家具でも置いてあるのか、開くことすらできない。
だが、一つ確認できたことがある。
天井に扉があるなら、ここは地下。
そして、また一つ術を使う。
ユウマからしたら変化は現れていないが、壁を叩くと向こうには空間が広がっているような音に変わる。
壁の奥にある土を全部無くす。そして、次は壁に穴を開ける。
しかし、ユウマが壁に穴を開ける前に、誰かによって壁が壊される。
いや、誰かというのは間違っているのかもしれない。
ユウマは壁を壊してきた突進に巻き込まれ、吹き飛ばされる。
「いてて……」
まさか監視がいたとか……。
などと思って目を開けると、そこには一メートルにも満たないクマが横にいる。
不幸中の不幸だな。クマってあれだよな? 確か死んだふりはダメで、熊の方に体を向けながら逃げるといいんだっけ?
とりあえず逃げよう。
しかし、そのまま前を向きながら後ろに歩いていると、何かにぶつかる。
「チーター? ライオン?」
どちらにしてもうやばい。
熊を追いかけていたら、熊はたまたまこの壁にぶつかってしまったのだろうか?
「そ、そうだ。話せばわかる。ほら、犬養さんとかもこう言っていたし……」
ということはユウマは死ぬことになる。五・一五事件になっちゃうよ。
しかし、暗殺はされない。
話が通じたのか……?
「俺を殺さないのか?」
そこにいる二匹は頷いたかのように吠え、おすわりする。
なんか可愛いな。
「え、ちょっと?」
座ったかと思いきや、立ち上がり、ユウマを口にくわえる。そして、背中に乗せて走り出す。
「速いしこわっ! ……あの少女の味方なのか?」
静かに頷く。
動物みたいな少女は動物と繋がっているのか?
……今は仲間が増えたことをチャンスと捉えるべきだ。
「他にも仲間はいるのか?」などのイエスカノーで答えられる質問はできるが、その他の質問はできない。それに、動物と一緒に戦ったことなんてないため、どう作戦を立てればいいかもわからない。
しかも、他に強そうな仲間はいない……犬や猫が多いな。
そんなことを考えているうちにあっという間にソラが捉えられている場所につく。
もう少し考える時間が欲しいけど、もう出発しそうだな……。
なら、先手必勝で抑えるしかない。
「いくぞ」
ユウマは静かに叫び、飛び出す。
「その前にこいつを倒してから」と言い、さっきユウマを気絶させた人を返り討ちにする。
その後すぐにユウマは術を使い、相手を動けなくする。
作戦はシンプルだった。
ユウマが相手を拘束し、そのうちに仲間? ペット? が敵を襲う。
それしか考えつかなかったが、普通に行けるはず。
❄︎ ❄︎ ❄︎
密猟グループ五人を縄で縛り、質問する。
「どうしてこんなことした」
お金のためとしか考えられないけど一応聞いてみるか……。
「どうして殺さない」
質問に質問で返すなって学校で教わらなかったの!
「いいから答えなさい」
「殺せないのか?」
どうしてこんなに強気なのか……。こういう時、頭おかしい人ほど怖い。
「俺が質問をしている」
「たまにいるんだよな。こういう正義の味方みたいな人。俺そういうの嫌いなんだよね」
「二回」
「は?」
「俺は人を殺したことが二回ある。まあ、どちらも事故で処理されているけどね」
いきなり、ユウマはとんでもないことを口に出す。
思い出したくない……。
「なんだ、殺るじゃん」
そういうと、その男は不気味な笑みを浮かべる。
トラックの中から人がゾンビのように湧いてくる。そして、仲間を襲う。
正確には銃殺する。
「みんな……」
形勢逆転。
一瞬にして銃という存在のせいで状況が不利になる。
「動くな」
俺に銃は効かない。でも、俺が動けば、他の仲間が殺されてしまう……。
だから動けない。
「ああ」
「拘束しろ」