「中学生時代に受けた誹謗中傷」

文字数 1,277文字

 私が初めてネット上での誹謗中傷というものを受けたのは、中学三年生になりたてのときだった
 私はその当時、不登校で、担任に強制されてたまに登校する、という程度。自分で作ったホームページが、数少ない心の支えの一つだった。

 そのホームページを、なんらかのきっかけで学校の人間に知られてしまったようで、設置してあった掲示板にて、実名でありとあらゆる内容の誹謗中傷を受けた
 激しいショックを受けた私は、ホームページを閉鎖せざるを得なかった。

「そんなことがあったら、学校に来るのが怖くなっただろうから、もう二度と登校してこなくていい」
 この事件(?)を当時の担任に報告したところ、言われた言葉である。
 私は元々、いじめが主な理由で不登校になっているし、学校に行くのは、当然怖かった。
 それでもたまに登校していたのは、前述のとおり、担任の強制があったからだ。

 担任としても、自分の受け持つクラスの生徒がいっさい登校してこない、というのはまずかったのだろう。
 いろいろな理由をつけては、登校させられていた。それは、私が参加していない、修学旅行明けで、クラス中が盛り上がっている、なんていう日もあった。
 そんな、言ってしまえば無神経なところがある担任が、学校にこなくてもいいと言い出したのは、相当なことである。

 私の中学生のころは、まだまだネット自体が普及しておらず、ネット上の誹謗中傷というのも、今よりもさらに理解がない時代だった。
 だから、担任にとっては、もはや理解ができないような出来事だったのではないだろうか。

「犯人探しをするのはよくないから、“人のことを傷付ける書き込みはやめましょう”とだけ全クラスで指導しておくわね」
 なにせ、こんなトンチンカンなことまで言われたのである。
 確かに、学校でネット上の誹謗中傷の犯人を見つけるのは相当難しい話だ(現代でも、警察にすらなかなかできないことなのだから)。
 とはいえ、“犯人探しをするのはよくない”という加害者側には好都合でしかない表現は、いかがなものだろうか

 そして、実際に全クラスで指導が行われたかどうかは不明だ。だが、ネット上で激しい誹謗中傷を平気で行えるような人間が、それをやめましょうと言われたところでやめるとは、到底思えない
「某動画サイトで本名を名指しで誹謗中傷動画をアップされた件」でも似たようなことを書いた気がするが、加害者が簡単に反省してくれるようならば、最初から誰も悩まないだろう。

 結局、とっくのとうに成人した今となっても、あのときの誹謗中傷の犯人はわからないままだ。
 当時、わかったところで、犯人が厳しい処罰を受けたわけでもないだろう。それに、その犯人が自分にとって大切(過去形だとしても)な人だったとしたら、よけいに傷付いていたにちがいない。
 だから、今となっては犯人がわからなくてかえってよかったと思えるのだが、当時は誰も彼もを疑い、疑心暗鬼になり、本当につらい思いをして過ごした。

 どうか、誹謗中傷で苦しむ人が一人でも減ってほしい。とくに、学生時代に。それが、私の強い願いである。
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