第1話

文字数 747文字

私の長い間の悩みは、一言で言うと、親に対してネガティブなことを言ったり、そういう態度を取ったりすると、母親に泣いたり喚いたりされて、「なんで親に感謝する気持ちが持てないのか」と、責め立てられることでした。
親にしてもらったこともあれば、とても傷つけられたこともあり、普通に仲の良い親子の関係を保つことは私の中では難しかったのです。でも母はそれを要求しました。
そして、子供の頃両親の尋常ではない夫婦喧嘩を目にしている私には、自分が母の言うことを聞かないで追い詰めるようなことをすると、母は何か極端な行動に出てしまうのではないかと怖くなるのです。結果、心を押しこめて親の望むような態度と会話だけをする。私にとってはそれがとても苦痛でした。
受診の後、自分なりにいろいろ考えた後、病院で勧められたわけではありませんが、自分の思いを母にぶつけました。母は納得がいかない様子でした。一通り話を終えた後、また私なりに考えた一言を母に言いました。それは「納得がいかないことがあるのであれば、一緒に病院に行き、一緒に話を聞いてもらおう。」という言葉でした。
私がそう言うと、母は押し黙りました。
そして今、ある程度距離を置くことができています。
今まで頑張って自分の気持ちを理解してもらおうと、いろんな言葉を考えてきましたが、うまくいくことはありませんでした。それがうまくいくのがこんな単純な言葉だったのかと思うと、正直複雑な気持ちでもあります。
それでも今は、最低限の連絡を取り合う距離を保てているおかげで、私も落ち着いた気持ちで過ごせています。
病院にいく前にも、自分なんかが行ってもいいものか?と迷いましたが、結果心が我慢できなくなる前に相談にのってもらえて良かったと思います。

読んでいただいてありがとうございました。
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