第2話 本田圭佑
文字数 534文字
ポジションは大きく異なるものの、名波浩に非常に似通った資質を持っている。ただ、ボールタッチやサッカーセンスは名波ほどではなく、名古屋時代はテクニックに限れば「リトル名波」と言える選手だった。しかし彼には、恵まれた体格と何より強烈なキック力があり、破壊力抜群の左足は非常に現代的な武器である。テクニックよりフィジカル重視の現代サッカーにマッチした「現代版・名波浩」とも言える。名波をモダンフットボール向けに改造したようなMFであり、視野の広さ、強く正確なキックからU20ではボランチを任された。また、プレースキックも威力のあるボールを蹴れる。周囲はボランチを勧め、また、技術的、肉体的にもフィジカルの強く、強烈で長いボールを蹴れることからも筆者も似た意見を持った。それにボランチなら、それ程スピード不足、足の遅さは問題にならない。しかし本田の意思は、自分は試合を決めるエースを目指す、パスをさばきはじめたら、数字を残すプレースタイルには戻れないというものだった。その後たゆまぬトレーニングとプレーの自己改革、メンタルの強さにより、現在ACミランでは右ウイングとしてゴールを量産している。さすがとも言えるが、本田の美徳はやはり視野の広さとキックの質、パスセンスな気がする。