7月6日 20時

エピソード文字数 293文字

学院長に告解するのはもちろん危険な行為ではあった。
でも結局、僕はそれを選んだ。
学院長を信用したわけじゃない、が、たぶん僕は独りで秘密を抱えていることが苦しくなっていたのかもしれない。重荷の幾分かを誰かに背負ってほしかったのだ。
世間に疎い世捨て人のような学院長になら、たとえ話したところで大ごとにはなるまいという無意識の計算もあったと思う。
ただし、すべては明かさなかった。「すべて」となると、さすがにその罪は大きすぎた。それは出来かねた。自分のしてきたことが恐ろしく、目を背けていたかった。

本日七月六日の昼下がり、学院長の部屋で、犬の告解僧の前で、僕は次のような懺悔をした……
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