詩小説『きまぐれに火曜日』3分の夜。全ての大人へ。

エピソード文字数 571文字

きまぐれに火曜日

手が触れるほど近いのに、
届かないなんて。

配役はいつも、たかが他人に、
割り振られるなんて。

こんなに良い夜なのに、
連れて帰れないなんて。

帰る場所のある君、
好きになるなんて。

君の横顔と、時計ばかり、
気にしなきゃいけないなんて。

交通安全のノボリすり抜けて、
交差点で星を拾って、
缶ビールの泡に夢は弾け、
公園で落ち葉がひゅるり。

魔法は解けたって、
この路地裏を、抜けてしまえば、
ふたりには別々の道。

都合の悪いこと、
忘れたふりして、
明日があるふりをして、

はしゃいでみても、
虚しい風が通り抜ける。

ままごとみたいに、
マボロシ、ニセモノみたいに。

細い手首を掴んで連れ去ろうと、
差し出した手をしまって。

会えない長い時間は、
会える日のためにと、
真に受けていた。

ネオンの光に紛れて、
身を隠したつもり、
時間と事情に後をつけられて、
視線を外してうつむく、
まさか、さよならの準備?

なにもできない夜。
滲む街並みの、厚化粧落とされれば、
脱け殻の朝が待つ。

交通安全のノボリすり抜けて、
交差点で星を拾って、
缶ビールの泡に夢は弾け、
公園で落ち葉がひゅるり。

魔法は解けたって、
この路地裏を、抜けてしまえば、
ふたりには別々の道。

逢わなけりゃ良かった。
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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