第1話 よくある小さな夢
文字数 539文字
「ねぇ、光おにいちゃん。おとなになったら、みわと結婚してくれる?」
私の名前は高梨美和。
子供心にませていた5歳の私。
近所に住んでいた中学1年生の光おにいちゃんは私が大好きな人だった。
今は私の家に来てくれている。近所には私と同い年くらいの子供がいないのもあって、世話好きな光おにいちゃんはたびたび遊び相手になってくれるのだ。田舎というところもあって近所中に公認?されている。
「美和ちゃんが、大人になっても俺のことを好きでいてくれたら結婚しようか。」
今思えば子供に対する常套句。軽くあしらわれていたんだと分かるが、子どもの私は負けるものかと食い下がる。
「いまがいい!」
駄々をこねる私を困った瞳で見つめ返してくる光おにいちゃん。
「うーん。法律というやつがあるからね。こればっかりは俺にもどうしようもないよ〜。」
「大人になれば良いの?ほんとにほんと?」
「ああ。もちろんさ。」
これで、お話は終わりとばかりに光おにいちゃんは私の頭を撫でる。
撫でられて気を良くした私に当時の光おにいちゃんはほっとしていたことだろう。
「でも、みわが法律を作って今すぐに結婚できるようにしてあげるから、待っててね。」
「ふふっふふふ。うん。待っているよ。」
このときの私の謎{法律を作る}の決意はなぜか今も残っている。
私の名前は高梨美和。
子供心にませていた5歳の私。
近所に住んでいた中学1年生の光おにいちゃんは私が大好きな人だった。
今は私の家に来てくれている。近所には私と同い年くらいの子供がいないのもあって、世話好きな光おにいちゃんはたびたび遊び相手になってくれるのだ。田舎というところもあって近所中に公認?されている。
「美和ちゃんが、大人になっても俺のことを好きでいてくれたら結婚しようか。」
今思えば子供に対する常套句。軽くあしらわれていたんだと分かるが、子どもの私は負けるものかと食い下がる。
「いまがいい!」
駄々をこねる私を困った瞳で見つめ返してくる光おにいちゃん。
「うーん。法律というやつがあるからね。こればっかりは俺にもどうしようもないよ〜。」
「大人になれば良いの?ほんとにほんと?」
「ああ。もちろんさ。」
これで、お話は終わりとばかりに光おにいちゃんは私の頭を撫でる。
撫でられて気を良くした私に当時の光おにいちゃんはほっとしていたことだろう。
「でも、みわが法律を作って今すぐに結婚できるようにしてあげるから、待っててね。」
「ふふっふふふ。うん。待っているよ。」
このときの私の謎{法律を作る}の決意はなぜか今も残っている。