トマトで宇宙を感じろ

文字数 692文字

 この日の為に、小銭も貯めてきた。だけど、どうしようか。帰りがけにお土産も買いたい。とりあえず、トマト。宇宙と入力すると勝手に予測されてくる戦艦と、年越しチャレンジ戦艦トマト。なので、宇宙トマト。
 トマトケチャップだろうがトマトジュースだろうが、撃たれた振りにも便利なトマト。体を冷やすから、無謀すぎた年末年始の戦艦トマト企画。無茶をさせるよ、芸能界。
 さて、とにもかくにもトマト。きゃながわと言えば、おしゃべりトマト。パンチとロン毛のパンチの方もびっくりなTシャツの文字、おしゃべりトマト。そんな存在、赤いトマト。
 何がどう宇宙なのか分からない宇宙トマト。トマトはどうだ宇宙トマト。何だこれ、想像していた宇宙のフードと違う。宇宙の食べ物と言えば、こう……吸うとか、パックされているフリーズドライとか。



 いや、フードトラックで本物の宇宙飯は無いよな、そうだよ、うん。はやぶさの日に、給食がはやぶさ的に宇宙を感じる学校もあるらしいけど、まあ大人が食べるのは無理。
 とにかく、食べるには食べたからメインだ。いざ行かん、はやぶさの故郷へ。
 はやぶさで持ち帰ったリュウグウの欠片に、はやぶさの模型に。リュウグウに向かうはやぶさは、要はリュウグウノツカイ。タマテバコも含め、ネーミングが浦島太郎。だが、だからこそ何だかファンタジー。
 はやぶさウイーク限定のあれこれを堪能し、まだ随分と早い時間に建物から出る。宇宙をうっすら感じ、トマトのトマトさに宇宙トマトのネーミングに疑問符を打ち、帰還。
 宇宙に行くのが当たり前の時代が来たら、案外こんな感じで地球に帰還するのかも知れないと思った一日だった。
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