とある貧乏学生の日常
文字数 531文字
キャッチコピー:注意していなければ見逃してしまう、特に派手でもない、些細な事。
けれどもそれが、後で重要な意味を持つとは、考えてもいなかった。
《バイト探し》
名前、岡崎享悟。年、二十一歳。身長、百八十五センチ以上。体重、六十五キロ前後。性格、熱中することはあまりない。趣味は、……。
「お~い、起きろ」
そこまで考えた所で間の抜けた、それほど低くない中学生か高校生といった声で眼が覚めた。いつの間にか眠っていたらしい。顔を正面に戻す。
俺の前には男子高校生がいた。
何でこんな時間に、と一瞬思い、それが童顔の友人、篠塚秋(しゅう)だと気づくのに少し時間がかかった。
篠塚秋。年は俺と同じ二十一歳。俺とは高校からの友人。大食い。にも関わらず、顔も身長も、まだ高校生(下手をすれば中学生)といっても十分に通用するほど幼く、低い。馴染みの酒屋以外では、あまり酒を買わない。かなりの本好きで、家には図書館でも開けそうな程、たくさんの本がある。可愛いと言われることが多い。(色んな意味で。)
面接で聞かれたときのプロフィールを、夢の中でも考えていたのかと、自分自身に対して少し情けなく思っていただけに、少し機嫌が悪かった。面接で短所を言ってどうする。
けれどもそれが、後で重要な意味を持つとは、考えてもいなかった。
《バイト探し》
名前、岡崎享悟。年、二十一歳。身長、百八十五センチ以上。体重、六十五キロ前後。性格、熱中することはあまりない。趣味は、……。
「お~い、起きろ」
そこまで考えた所で間の抜けた、それほど低くない中学生か高校生といった声で眼が覚めた。いつの間にか眠っていたらしい。顔を正面に戻す。
俺の前には男子高校生がいた。
何でこんな時間に、と一瞬思い、それが童顔の友人、篠塚秋(しゅう)だと気づくのに少し時間がかかった。
篠塚秋。年は俺と同じ二十一歳。俺とは高校からの友人。大食い。にも関わらず、顔も身長も、まだ高校生(下手をすれば中学生)といっても十分に通用するほど幼く、低い。馴染みの酒屋以外では、あまり酒を買わない。かなりの本好きで、家には図書館でも開けそうな程、たくさんの本がある。可愛いと言われることが多い。(色んな意味で。)
面接で聞かれたときのプロフィールを、夢の中でも考えていたのかと、自分自身に対して少し情けなく思っていただけに、少し機嫌が悪かった。面接で短所を言ってどうする。