《祭遊奇》

文字数 504文字

 キャッチコピー: それがいつの時代なのか、はっきりとは解らない。
 遠い昔、魑魅魍魎(ちみもうりょう)跋扈(ばっこ)していた頃か。それとも近い未来、科学技術が発達した頃か。
 あるいは

そのいずれでもない、『今』なのか。

 彼らが旅していたのは、そんな時代だ。

 余談、あるいは前置き

 妖怪退治をしながら西―今で言うインドの辺り―へと有り難いお経を貰い受けに、旅をする四人組。
 と聞けば「西遊記」とお考えになる方も多いかと思いますが、今から私が皆様にお話しする物語は、それとは若干異なっています。
 まず、貰い受けるのはお経ではありません。方向と妖怪退治をする、という点だけは同じですが。
 さらに彼らは『貰い受けた』とは言わず、『取りに行かされた』と口を揃えて言うでしょう。彼らが取りに行ったのは、人によって有り難いか、そうでないかがはっきりと分かれる、というよりも確実に多くの人間が興味を持たないであろう、隠棲した物理学者が発見、研究したレポート。
 何処の誰が欲しがるのか、全く解らないような代物なのですが、彼らが旅に出た、本当の理由はと言うと……。
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