第2話「能書き」

文字数 359文字

僕は人としてどうしても欠損している


それは、簡単に補えるモノではなく


むしろ、そのままでいれたら・・・。


何かに抗うような生き方は好まない


僕の素の姿はもの静かでおっとりさんで


人懐っこい。


けれどこの世を生きる為にある時から


僕は自分を偽って生きて来た


自分の最も大切にしている思想や音楽を


ただただ護る為にだけに。


今日放った想いや感情に音符は


もう僕だけのモノではなくなく


それはこの世界に共鳴して


誰かの糧になればいい


その為だけに僕のエンジンは稼働する


僕は50になるまで決して泣かなかった


鉄仮面のように残酷過ぎるぐらい


涙を流さなかった


いまは、直ぐにでも涙を流す


涙腺が緩くなった


僕は最近は詩を描く以外無職


果たしてそれが職業と


呼べるものなのかすら怪しい訳で


20代の頃の自分の決まり文句は


「能書き」だった。


だから今日は「能書き」を書いてみた。
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