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文字数 620文字

 まあ、穏やかなパフォーマンス集団だろうから。逆ギレして、暴力などふるっては来ないだろう。私は、そう思い言った。

「君達、まだこんな所に居たのか。
さっさと帰って、勉強でもしたまえ。いや勉強が苦手なら、何か青春を燃やせる、趣味や何かあるだろう。人にイタズラをして楽しむなど、感心出来ないな!」

すると彼らは、私に近寄り。

「先程のお礼をしなければと、お待ちしておりました」

と言った。
 うん!中々見所があるではないか。
私は仕事も上手くゆき、こんな爽やかな学生に会って気分が良くなった。

「お礼などいいよ。まったく君達は、もっと違う方向にその労力を向けるべきだな。
だが、人に何の迷惑もかけてないようだから、
許すとしよう。あっ!ひょっとしたら、芸大の学生か?それともサークルで映画を作っているとか。う〜ん、良いぞ、頑張れ。だがもう私には構うな。忙しいのでな。じゃ頑張れよ!」

と私が立ち去ると。
 彼らは、走って追い掛けてきて、

「まっ、待って下さい!」

と必死に私を引き留めた。

「どうぞ私達にお礼をさせて下さい。それが、私達の星のルールなのです」

 私は何となく微笑ましかった。ゆっくり帰ってこいと部長も仰有って下さった。しばらく、こいつらのパフォーマンスに付き合ってやるか。私は、

「よし、1時間だけ時間をやる。それで君達のお礼と言うものを見せてもらおう。私も忙しいのでな、あはは」

と言うと、彼らは、

「では、宇宙船に乗って下さい」

と、私を近くの公園に連れていった。
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