後編
文字数 2,551文字
ー回想ー
ー回想おわりー
まあいい
それよりも今は脱走だ
一週間探ってみたが、この屋敷には出入口が一つしかないことが分かった。玄関のドアだ
窓などはしっかりと施錠されており、手足のない俺には開錠は不可能……
もちろん、ドアも同じことだが、イチかバチか女が帰宅する一瞬のスキを突けばあるいは……
ガチャリッ
ただいま~
岩田の勤めてた某社ビル前
飛び上がり、エレベーターのボタンを押す岩田
自らが所属していた部署の階で降りる岩田
ビルの屋上
うーん、まあ、近いっちゃ近い、かなぁ
寒さで我に返った
こんな身体でも温度を感じることが不思議だ
雪が降っている。今は6月だったはずだが……
そんなことよりも、どうやら俺は、一晩中正気を失いながらも転がり回っていたらしい
会社から随分と離れたところまで来てしまっていた
あれぇ~
なんだか可愛い生き物はっけーん♪