詩小説『キンモクセイ』3分の町並み。大切な人へ。

エピソード文字数 470文字

キンモクセイ

廻り始めた町。手すりに雫、薄暗い空へ。白い息に、ミルクティ。歩道橋の上から。

浴びる光が、温める前の世界。すり抜けて行ったトラックと、裸の心で。

いつか思い出すその時には、泣くのだろう? 懐かしむのだろう?

果てのない夢は、今溶け込もうとしてるこの人波へと。

ただただ穏やかな波であることを願うのだけども、水しぶき上げて荒れることもあるだろう。

小舟を浮かべ、旅立つ君へ。

冷たい空に描いてみるのは、冬に芽吹く花だろうか? 朝に光る星だろうか?

河川敷に突き抜けた始発の列車。私の想い、運んで行った。

最初の恋のようなときめきを、最後の恋のような安らぎを。

今、タスキは渡された。あの日の君から。

途方もなく遠い旅路。それでも行くあなたへ。傘を携えろと、その歩を止めてしまわぬように。

その背中、無口に見送る。

果てのない夢は、今溶け込もうとしてるこの人波へと。

ただただ穏やかな波であることを願うのだけども、水しぶき上げて荒れることもあるだろう。

小舟を浮かべ、旅立つ君へ。

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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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