詩小説『一泊二日の小旅行』3分の風景。全ての大人へ。

エピソード文字数 523文字

一泊二日の小旅行

古いアパートの、錆びた階段。
駆け上がれば、呼び鈴を押した。
傘電球の下、僕を見つめ笑ってた。

グラスの水滴、僕を濡らして、
逆さの君が映っていた。

タオルで僕の頬を撫でて、
暑いねと、また笑った。

ありもしない幻、浮かべて弾けた。
温かい空想に包まってたら、消えていった。

一泊二日の小旅行に、行けたなら、
行けたなら、行けたなら。

日焼けした二の腕、それさえ愛おしく、
何故だか光って見えたのは、

眼鏡の下で、見え隠れする、
その素顔に、辿り着けなくて。

歩けばきしむ、ちいさなベランダ。
いつか見た服が、揺れていた。

君の匂いを作ってた。薄い青色。
風に吹かれて、踊るように。

溶け出してしまえば、良かったけど。
溢れることは、許されない。

一泊二日の小旅行に、行けたなら、
行けたなら、行けたなら。

このまま手を引き、連れ去れたなら。
なにもかもを捨てて、
それすら、構わない。

一泊二日の小旅行に、行けたなら、
行けたなら、行けたなら。

ありもしない幻、浮かべて弾けた。
温かい空想に包まってたら、消えていった。

一泊二日の小旅行に、行けたなら、
行けたなら、行けたなら。

行けたなら。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック