第19話:池田君の彼女が、つつもたせ?

文字数 2,854文字

 指定されたカフェに岩居が行くと、一緒に住んでる種村麗子さんから別れ話をされて、ついては、慰謝料をいただきたいと言われたとはなした。金額を聞くと1億円だと言われたようだ。それを聞いて、なぜと岩居が聞くと、付き合ってあげたのだから、手切れ金もらうのは当たり前でしょと、すごまれたらしい。もし、払えないなら、裁判所に売ってますからと言われたそうだ。

 その話を聞いて、岩居秀和が、喜田さんに電話すると、加藤秀一弁護士に会ってみると言った。数日後面会すると、厄介なことになったね言われ、1億円とは、法外な金額だと加藤弁護士が言った。その後、加藤弁護士が、池田さんを呼んで、詳しい状況を聞いて、対処法を考えるのが一番良いと提案した。そこで、2014年11月13日、池田君を呼び出して、加藤弁護士、喜田さん、岩居秀和と会うことにした。

 面会して、池田君に、まだ、種村麗子さんは、同棲しているのかと聞くと慰謝料の話をした、翌日、出て言ったが、封筒で慰謝料1億円支払いという手紙は2回、届いたと語った。すると、加藤弁護士が、君の資産は、いくらあるのかと聞くと、預金は1000万円程で、その他、自宅と貸家が12軒、月に100万円の収入があるといった。慰謝料、1億円は無理だと言った。

 すると、加藤弁護士が、無料って訳には、いかないよと、静かに言った。同棲期間はと聞くと約3年と言った。1千万円で何とかなりませんかと、蚊の鳴くような声で、池田君が言うと、加藤弁護士が、最高にうまく行って、1千万円位かなと言った。それを聞いて、何とか1千万円で片をつけて下さいお願いしますと頭を下げた。協力はするが、どうなるかわからないと弁護士が答えた。

 岩居が、加藤弁護士に、最初にどうしたら良いですかと聞くと、種村麗子さんが何人の仲間を連れてくるかによるかだが、同数の人間を連れて面会し、私は、中立の弁護士として、立ち会ってもよいと答えた。これを聞いて、池田君が、直ぐに、彼女に電話して話合いをしようと言い、何人で来るか聞いて見ると言った。そうしてくれてと、喜田さんが言った。

 その晩、池田君が種村さんに電話して、話し合いたいが何人で来ますかと聞くと3人で行くと言った。それでは、12月4日、駅近くのカフェで14時と指定された。その話を岩居さんに電話して来たので、加藤弁護士に相談すると、喜田さんと岩居君と池田君の3人で行けと言った。その時、加藤弁護士が、素知らぬ顔して、そのカフェ行こうと言った。そして12月4日、指定したカフェにでかけた。

 池田君達3人が到着して数分後、種村麗子さん達の3人がカフェにやってきた。種村さんが池田君に、6人が同じテーブルにつける奥の広い席に移動しましょうと言い移った。種村さんが、隣に座ってる男性が兄ですと言い、その横の男性が兄の友人で、大学の法学部を卒業した峰村君ですと紹介した。次に、池田君が喜田さんをNPOの仕事のアドバイスしてるれる上司ですと言った。

 最後に岩居を同じNPOの相談役ですと紹介した。そして話合いを始めましょうと池田君が言うと、種村さんの兄が、3年間も同棲したのだから、それなりの責任を取って下さるのが筋でしょうと話した。それに対して喜田さんが1億円なんて法外な金額を要求するのは非常識ですと反論した。すると峰村が3年間、料理、炊事、洗濯をしていたし、大人であり肉体関係もあったのだから妥当でしょうと述べた。
 次に岩居が、なぜ、1億円もの大金を要求するのか、その根拠を教えて下さいと、種村さんに聞いた。それに対して、もし訴訟となったら損額賠償金額が、減らされるでしょうから1億円にしましたと答えた。それに今後、1人で東京のマンションで孤独な生活を強いられるわけですから、死ぬまでの40年分の生活費として考えれば、さほど多額だと思いませんと言った。

 その時、喜田さんが種村さんに、あなたは非常に賢い人ですねと笑いながら言った。さらに、以前もこんな経験したことがあるのですかと聞くと、少し、いらだった様子になり、そんな事、あなたに話す必要はないと声を荒げた。それを聞いて喜田さんが、やっぱり以前もこのような話合いの経験があるんですねと続けると、ありましたが、この話合いには全く関係ないと訴えた。

 喜田さんが念を押すように、あるんですねと詰問すると、えー、あります。私、こう見えても、もてて、言い寄ってきた男性も多いのですよと興奮したように言い切った。なーるほど、そうやって、男を食いものにしているのかと話した。それに対して、私を侮辱するのですかと種村さんが、形相を変えて怒った。そして喜田さんが純朴な池田さんの家に、上手に入り込んで3年間通い、それをネタにゆするのは良くないと告げた。

 すると隣に座っていた、種村さんのお兄さんと称する男が、黙って聞いていれば、このくそ爺、妹を侮辱するにも程があると立ち上がり喜田さんの胸ぐらを掴んだ。それを見ていた岩居さんが暴力はやめて下さい。暴力に訴えると、逆に、こっちが損学賠償で訴えるぞと、すごんだ。その横で、たまらず種村さんの友人の法学部卒と紹介された男が、落ち着いてと彼女のお兄さんを止めた。

 そして、こんな事をやっていても時間の無駄だと言った。すると、お兄さんが、頭にきた、もうやってられねえ、帰ろうと言い出した。すると岩居が、話合いの内容はスマートフォンに録音したと言うと、何て、卑怯な奴等だと、ののしった。すると、彼らの仲間の法学部卒と称する男も、私も録音したと話した。そして、その男が、この話合いは、我々に不利だからやめようと言い席を立った。

 そして、さっさとカフェを出て言った。その一部始終を聞いていた加藤弁護士が池田さんの席に来て、今回は、我々の有利な展開で終了したと笑いながら言った。そして、あの女、以前も同じ事をした様であり、兄という男も仲間で「つつもたせ」だろうと言った。どっちにしろ訴訟をするにしても肉親でもない人が、あの女と一緒になって訴訟する事はできないだろうと言った。

 でも、喜田さんは、さすがですねと言い、相手の弱点を見抜き、底をつく交渉は素晴らしいと話した。すると役所の福祉課に長年勤務すると不当に生活保護を求めてくる人や仕事をしていて生活保護の申請にくる不届き者が多く、ウソを見抜けるのかも知れないと笑った。続けて、あの法学部卒という男も、彼らに雇われたのでしょうが訴訟を起こしても部が悪いとわかったでしょうと言った。

 その後、種村麗子から池田さんに連絡がなくなった。そして池田さんは、NPOの仕事に専念して老人施設を視察したりして仕事を継続して言った。やがて2015年があけた。この頃になると東京都から再度、老人介護施設を増やしたいので協力してくれと言う連絡が増えた。そこで、池田さんが多摩地区で高齢になって農地、農家を売りたがってる人を探して歩いた。
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